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2001 年度 実績報告書

蛋白質・DNA認識における構造・特異性相関の研究

研究課題

研究課題/領域番号 13208037
研究機関理化学研究所

研究代表者

皿井 明倫  理化学研究所, 分子遺伝学研究室, 副主任研究員 (20221286)

研究分担者 GROMIHA Michael  理化学研究所, 分子遺伝学研究室, 協力研究員
PRABAKARAN Ponraj  理化学研究所, 分子遺伝学研究室, 訪問研究員
キーワード蛋白質 / DNA / 特異的認識 / 構造・機能相関
研究概要

本研究では、遺伝子発現の制御にとって重要な役割を果たしている蛋白質とDNA配列の特異的認識について、構造情報を用いることにより定量的に解析し、構造と機能の関係を明らかにすることを目的とする。また、この結果をゲノムレベルでの転写因子のターゲット予測に応用する。まず、蛋白質・DNA複合体の構造データベース中の塩基とアミノ酸の相互作用を統計解析することにより、それらの間の経験的相互作用ポテンシャルを導出する。このポテンシャルを用いて実際の蛋白質・DNA複合体に対して全体の相互作用ポテンシャルに相当するものを計算する。次に、複合体中のDNA配列を多くのランダムな配列に置き換えて相互作用ポテンシャルを計算し(threading)それと比較することにより、複合体中の特異DNA配列に対する相互作用の特異性スコア(Z-score)を計算する。この定量化された特異性スコアを用いて、構造と特異性の相関について解析する。本年度は、転写因子のDNAへの結合における協同性、対称性、構造の変形などの効果と特異性との関係を定量的に解析した。これらの結果、協同性が大きく特異性を高めること、対称性の破れが非対称的な認識にかかわることなどを明らかにした。また、蛋白質がDNAとの直接相互作用を介さずにDNAの構造や物性などを通して配列を間接的に認識する間接認識の特異性を定量化し、直接認識の特異性と系統的に比較した。その結果、転写因子のDNA配列認識において両者のメカニズムともに重要な寄与をしており、それらの相対的な寄与の大きさは転写因子ごとに異なることが明らかになった。現在これらの方法を応用して、いくつかの転写因子のターゲット配列を酵母の全ゲノムで予測する研究も行なっている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] P.Prabakaran et al.: "Thermodynamic Database for Protein-Nucleic Acid Interactions (ProNIT)"Bioinformatics. 17. 1027-1034 (2001)

  • [文献書誌] T.Yoshida, et al.: "Evaluation of free energy landscape for base-amino acid interactions using ab initio force field and extensive sampling"Biopolymers. (印刷中). (2002)

  • [文献書誌] A.Sarai, et al.: "Thermodynamic Databases for Proteins and Protein-Nucleic Acid Interactions"Biopolymers. (印刷中). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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