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2003 年度 実績報告書

プレセニリン複合体のγセクレターゼ活性発現メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 13210067
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

西村 正樹  滋賀医科大学, 分子神経科学研究センター, 助教授 (40322739)

キーワードアルツハイマー病 / プレセニリン / ニカストリン / βアミロイド / γセクレターゼ
研究概要

家族性アルツハイマー病の原因遺伝子産物プレセニリンは病原ペプチドとされるβアミロイド(Aβ)生成に関わるγセクレターゼ活性に必須であることが知られる。γセクレターゼはAβの前駆体蛋白APPをはじめ膜貫通蛋白の膜内ドメインを切断する特異なアスパラギン酸プロテアーゼであるが、近年プレセニリンの形成する高分子量複合体こそがγセクレターゼであることが判明してきた。しかしその活性調節機構は未だ不明であり、本研究課題ではその解明を目的としている。これまで、ニカストリンがプレセニリン複合体の構成要素でありγセクレターゼ活性に必須であることなどを見出し報告してきた。今年度はγセクレターゼ活性に関連するプレセニリンの分子内領域を同定する目的でランダム変異導入実験を進めてきた。γセクレターゼ活性によるAPP切断にはγ40,γ42/43,εの各切断点が知られる他、プレセニリン自身の切断もこの活性によるとされる。今回の変異体スクリーニングの結果、プレセニリン切断、ε切断、γ40切断に対する活性はいずれも喪失しながら、γ42/43切断活性のみが亢進する特異なプレセニリン変異体を同定することに成功した。γ42/43切断は病原性の高いAβの生成につながることから本症の病態において特に注目される活性であり、分子病理機序の上で重要な位置を占めている。今回得られた変異体を用いてγ42/43切断活性の特性を解明することにより、これを選択的に抑制する新たな治療法開発を進める。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hua-Qin Wang et al.: "Follistatin-related gene (FLRG) expression in human endometrium : sex steroid hormones regulate the expression of FLRG in cultured human endometrial stromal cells."J Clin Endocrinol Metab. 88巻・9号. 4432-4439 (2003)

  • [文献書誌] 西村 正樹: "βおよびγセクレターゼを標的としたAlzheimer病の分子治療"医学のあゆみ. 208巻・5号. 443-448 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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