• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

パーキン遺伝子の変異分析とパーキン蛋白の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 13210122
研究機関順天堂大学

研究代表者

水野 美邦  順天堂大学, 医学部, 教授 (30049043)

研究分担者 服部 信孝  順天堂大学, 医学部, 助教授 (80218510)
キーワードパーキンソン病 / 家族性パーキンソン病 / パーキン / 発症機序 / 神経細胞死 / 14-3-3蛋白 / α-シヌクレイン / ドパミンキノン
研究概要

昨年度に引き続きパーキン遺伝子の変異解析とパーキン蛋白の機能解析を中心に研究を行った.更にパーキン遺伝子変異陰性の家系については,最近相次いで発見された家族性パーキンソン病の原因遺伝子であるPINK1,DJ-1,LRRK2についても解析を行い,PINK1変家系6家系,LRRK2変異1家系を発見した.DJ-1については,変異家系は発見できず,国際的にも稀な変異とされている結果が裏付けされた.LRRK2に関しては,解析を始めたばかりであるので,今後増えると予想できる.E3ユビキチンリガーゼとしてのパーキンの活性調節に14-3-3蛋白が関与していることを発見した.14-3-3は,パーキンのリンカー部分に結合し,パーキンの活性を抑制している.酸化的ストレスなどでアルファ-シヌクレインの発現が上昇すると,14-3-3蛋白に結合し,この複合体はパーキンから離れ,活性が上昇する.AR-JPにおいては,パーキンが欠乏しているにも拘わらず,黒質・青斑核以外のニューロンは変性せず,これが謎であったが,今回の結果はこれを説明するものと考えられる.即ち,酸化的ストレスの低い所では,アルファ-シヌクレインの高発現がなく,パーキンがinactiveであっても,神経変性は起きないと推定される.黒質においては,高濃度のドパミンのため,酸化的ストレスが強くパーキンを必要とすると考えられた.これは昨年のパーキンノックダウンにより,ドパミンの自動酸化物であるドパミンクロームが上昇する所見と一致する.更にパーキンの機能を探索するために,作成していたパーキンノッダウンマイスの作出に成功した.その解析を推進し,パーキン欠損による黒質の変性機構を解明したいと考えている.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] PARK6-linked sutosomal recessive early-onset parkinsonism in Asian populations.2004

    • 著者名/発表者名
      Hatano Y et al.
    • 雑誌名

      Neurology 63

      ページ: 1482-1485

  • [雑誌論文] Parkin attenuates manganese-induced dopaminergic cell death2004

    • 著者名/発表者名
      Higashi Y et al.
    • 雑誌名

      J Neurochem 89

      ページ: 1490-1497

  • [雑誌論文] Caspase-11 mediates inflammatory dopaminergic cell death in the 1-methyl-4-phenyl-1,2,3,6-tetrahydropyridine mouse model of Parkinson's disease.2004

    • 著者名/発表者名
      Furuya T et al.
    • 雑誌名

      J Neurosci 24

      ページ: 1865-1872

  • [雑誌論文] Pathogenetic mechanisms of parkin in Parkinson's disease.2004

    • 著者名/発表者名
      Hattori N et al.
    • 雑誌名

      Lancet 364

      ページ: 722-724

  • [雑誌論文] Blepharospasm associated with multiple system atrophy : a case report and review of the literature.2004

    • 著者名/発表者名
      Kagohashi M et al.
    • 雑誌名

      Parkinsonism Rel Disord 10

      ページ: 169-171

  • [雑誌論文] verexpression of α-synuclein in rat substantia nigra results in loss of dopaminergic neurons, phosphorylation of α-synuclein and activation of casepase-9 : resemblance to pathogenetic changes in Parkinson's disease.2004

    • 著者名/発表者名
      Yamada M et al.
    • 雑誌名

      J Neurochem 91

      ページ: 451-461

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi