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2001 年度 実績報告書

大脳脳室下層グリア細胞の発生起源

研究課題

研究課題/領域番号 13210140
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

鹿川 哲史  岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (50270484)

キーワード脳室下層 / 脳室層 / 神経幹細胞 / オリゴデンドロサイト / ソニックヘッジホッグ / グリア前駆細胞
研究概要

大脳脳室下層(SVZ)グリア細胞は成体脳の神経幹細胞である可能性が示唆され非常に注目されている細胞集団である。しかし、分裂細胞を標識しトレースすることが技術的に困難であったためSVZ細胞の起源は未だ明らかにされていない。本研究では、SVZグリア細胞が大脳基底核のVZに由来するのではないかと考えこれを証明することを目的とする。我々は昨年の9月から今までに新しい細胞標識法を開発し分裂細胞を恒久的にラベルすることに成功した。すなわち、まずすべての細胞に普遍的に発現するROSA26遺伝子座にloxP-STOP-loxP-GAP43EGFPを挿入した遺伝子ノックインマウスを作製した。この胎生12日目のこのマウスの大脳基底核VZに我々が独自に確立したin utero DNAエレクトロポレーション法を用いてcre遺伝子を導入した。cre遺伝子を取り込んだ細胞ではloxP部位の組み換えがおこりGAP43EGFP遺伝子を恒久的に発現させることができた。この方法を用いて現在は発達期の大脳における細胞移動に関するデータを蓄積しつつある。胎生16日目の大脳皮質には多くのGAP43EGFP陽性細胞が観察された。これらのほとんどは正接方向にリーディングプロセスを持った単極または双極の形態を示し大脳基底核より移動中の細胞であることが示唆された。これらの中にはグリア前駆細胞も含まれており、生後9日目には大脳皮質の中に大脳基底核由来のミエリン形成細胞が観察された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] T.Kagawa et al.: "Regulation of Oligodendrocyte Development"Microscopy Research and Technique. 52. 740-745 (2001)

  • [文献書誌] M.Yamada et al.: "Mutant Plp/DM20 cannot be processed to secrete PLP-related oligodendrocyte differentiation/survival factor"Neurochemical Research. 26. 639-645 (2001)

  • [文献書誌] K.Ono et al.: "Morphological changes and cellular dynamics of oligodendrocyte lineage cells in the developing vertebrate central nervous system"Developmental Neuroscience. 23. 346-355 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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