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2001 年度 実績報告書

運動ニューロン特異的遺伝子発現・ノックアウトシステムの確立

研究課題

研究課題/領域番号 13210151
研究機関理化学研究所

研究代表者

高橋 良輔  理化学研究所, 運動系神経変性研究チーム, チームリーダー(研究職) (90216771)

研究分担者 三澤 日出巳  (財)東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 研究員(主任) (80219617)
糸原 重美  理化学研究所, 行動遺伝学技術開発チーム, チームリーダー(研究職) (60252524)
キーワードグルタミン酸受容体 / AMPA / GluR2 / ALS / SOD1 / カルシウム毒性
研究概要

脊髄運動ニューロンの興奮性毒性にはカルシウム透過型AMPA受容体が重要な働きを果たしていると考えられる。AMPA受容体はGluR2サブユニットを欠けば、カルシウム透過性、含めばカルシウム不透過性となる。ALSの病因仮説のひとつとして、運動ニューロンのGluR2の減少、もしくはRNA editingの異常により、カルシウム透過型AMPA受容体が異常に増加し、運動ニューロンの脆弱性が増すという考えがある。この仮説をSODTgマウスで確認するため、運動ニューロン特異的GluR2発現Tgマウスを樹立した。これらのラインをALSのモデルである変異SOD-Tgマウス(low copy)とかけ合わせたところ、GluR2をコントロールの約4倍発現するマウスとの掛け合わせで、発症にいたるまでの時期およびトータルの生存期間を約1ヵ月延長させる効果があった。この効果はGluR2のトランスジーンを有するが、その発現量がコントロールと差のないマウスとのかけ合わせでは全く見られなかった。このことから、運動ニューロンのカルシウム透過型AMPA受容体には変異SODTgマウスの運動ニューロン死を促進する働きがあり、運動ニューロンへのGluR2の過剰発現により、運動ニューロンのAMPA受容体をカルシウム不透過性にすることによってALSモデルマウスの症状を改善できることがわかった(投稿準備中)。この成果に基づき、同じプロモータを用いて運動ニューロン特異的にアポトーシス阻害タンパクXIAPを過剰発現するマウスも得られている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Takahashi R: "An unfolded putative membrane transmembrane polypeptide, which can lead to endoplasmic reticulum stress, is a substrate of Parkin"CELL. 105.7. 891-902 (2001)

  • [文献書誌] Takahashi R: "A possible novel isoform of peripheral myelin PO protein : a target antigen recognized by an autoantibody in a patient with malignant lymphoma and"J Neurol Sci. 188. 43-49 (2001)

  • [文献書誌] Takahashi R: "Ubiquitin-protein ligase activity of X-linked inhibitor of apoptosis protein promotes proteasomal degradation of caspase-3 and enhances its anti-apoptotic"Proc Natl Acad Sci USA. 98. 8662-8667 (2001)

  • [文献書誌] Takahashi R: "X-linked inhibitor of apoptosis protein (XIAP) inhibits caspase-3 and -7 in distinct modes"J Biol Chem. 276. 27058-27063 (2001)

  • [文献書誌] Takahashi R: "A serine protease, HtrA2, is released from the mitochondria and interacts with XIAP, inducing cell death"Mol.Cell. 8. 613-621 (2001)

  • [文献書誌] Takahashi R: "Yeast two-hybrid screening using consttitutive-active caspase-7 as bait in the identification of PA28γ as an effector caspase substrate"Cell Death Differ. (in press).

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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