• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

消化器癌におけるDNAメチル化による遺伝子発現抑制のメカニズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 13214090
研究種目

特定領域研究(C)

研究機関札幌医科大学

研究代表者

豊田 実  札幌医科大学, 医学部, 助手 (70270676)

キーワードDNAメチル化 / 癌抑制遺伝子 / クロマチン / ヒストンアセチル化 / 細胞周期 / アポトーシス
研究概要

DNAメチル化の異常は、癌抑制遺伝子不活化の機構として重要である。しかし、異常メチル化の分子機構や癌化における役割に関しては不明な点が多い。本研究では、MCA法により癌において異常メチル化している遺伝子を多数スクリーニングすることにより、メチル化により不活化される遺伝子のプロモーターの塩基配列やクロマチン構造に、共通性や特異性があるか検討する。また、プロモーターとその近傍の領域のメチルを詳細に解析し、メチル化DNAとメチル化されていないDNAに結合するヒストンのアセチル化の状態を明らかにする。MCA法およびBisulfite-PCR法を用いて、癌において異常メチル化している遺伝子の情報をゲノムレベルで収集した。その結果、メチル化の標的遺伝子として新たに、細胞周期調節遺伝子、p57KIP2、CHFR、アポトーシス関連遺伝子として、DAPK、TMS1、HRK、CABIN1などの遺伝子が消化器癌でメチル化により高頻度に不活化されていることを明らかにした。また、膵癌および口腔扁平上皮癌において異常メチル化している新規遺伝子を約200個同定した。これらの遺伝子のメチル化による遺伝子不活化にヒストンの脱アセチル化が関与すること、遺伝子の不活化には転写開始点近傍の限局した領域のメチル化が重要であること、DNAメチル化はヒストンアセチル化に対してドミナントに遺伝子発現を抑制することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Kikuchi T.: "Aberrant Methylation and Histone Deacethylation of Cyclooxy-genase 2 in Gastric Cancer"Int.J.Cancer. 97. 272-277 (2002)

  • [文献書誌] Kikuchi T.: "Inactivation of p57KIP2 by regional promoter hypermethylation and histone deacethylation in human tumors"Oncogene. 21(in press). (2002)

  • [文献書誌] Shen L.: "DNA methylation in human hepatocellular carcinoma is related to environmental exposures"J.Natl.Cancer Inst.. 94(in press). (2002)

  • [文献書誌] Issa JP.: "Accelerated age-related CpG island methylation in ulcerative colitis"Cancer Res.. 61. 3573-481 (2001)

  • [文献書誌] Toyota M.: "Methylation profiling in acute myeloid leukemia"Blood. 97. 2823-2829 (2001)

  • [文献書誌] Ueki T.: "Identification and characterization of differentially methylated CpG islands in pancreatic carcinoma"Cancer Res.. 61. 8540-8546 (2001)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi