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2001 年度 実績報告書

基底膜コラーゲンの分解とがん浸潤、転移抑制作用の発現

研究課題

研究課題/領域番号 13216035
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

山口 典子  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (90251553)

研究分担者 堀 久枝  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (80014190)
岡部 聡  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (60242187)
青柳 傑  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (40134704)
キーワード血管新生 / エンドスタチン / 腫瘍 / がん / コラーゲン
研究概要

IV、VIII、XV、XVIII型コラーゲンのカルボキシル末端に由来するフラグメントに血管新生阻害活性が認められている。これらのコラ-ゲンは何れも基底膜を構築するコラーゲンであることから、基底膜の分解と血管新生阻害作用の発現は密接に関連していると考えられる。そこでXVIII型コラーゲンの分解産物であるエンドスタチンの生成過程を解析した。同時にエンドスタチンの作用機序が明らかにされていないことから、受容体の単離同定、活性中心部位の探索を行った。
1.血管内皮細胞の培養上清よりエンドスタチン抗体に反応するフラグメントを調製し、N末端シークエンスによりフラグメントの同定を行った。その結果従来報告されている血清中のペプチドとは異なるフラグメントが含まれていることが明らかにされ、組換え体を作成して活性を検討している。また分解に関与する酵素に関してはエラスターゼ、MMP-9、カテプシンL, K, Bではないことが切断部位のアミノ酸配列から明らかにされた。
2.ヒト大腸癌の肝転移モデルとしてT細胞、B細胞、NK細胞、NKT細胞が滅失しているg鎖/RAG2ダブルノックアウトマウスの有用性が確立されたので、エンドスタチンと抗癌剤の併用効果について検討を行っている。また脳腫瘍モデルマウスにプラスミドを用いた遺伝子治療を開始した。
3.エンドスタチンの受容体に関しては、数種の結合蛋白を酵素消化してペプチド断片を調製し、アミノ末端シークエンスによりフラグメントの同定を行っている。活性中心部位の探索については種々のミュータントを用いた活性比較実験から分子表面の部位を特定出来たが、合成したペプチドは代替えとなり得る活性を示さなかった。コードするアミノ酸配列の範囲を変えて新たにペプチドを合成すると共に、立体構造の寄与に関しても検討している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Furumatsu T., Yamaguchi N.et al.: "Endostatin inhibits adhesive activities of endothelial cells on collagen I via a2b1 integrin and prevents dhondrosarcoma growth"J. Biochemistry. (in press).

  • [文献書誌] Akagi A., Yamaguchi N.et al.: "Type XVI collagen is expressed in factor XIIIa+ monocyte derived dermal dendrocytes and constitutes a potential substrate for factor XIIIa"J. Invest. Dermotol.. 229. 267-274 (2002)

  • [文献書誌] 山口 典子: "XVIII型コラーゲン/エンドスタチンの構造と機能"生化学. 73. 1239-1245 (2001)

  • [文献書誌] 山口 典子: "Vascular Biologyナビゲーター 「エンドスタチン」"メディカルビュー社. 373(92-93) (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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