• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

アポトーシス・DNaseγを標的としたがん診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 13218125
研究機関東京理科大学

研究代表者

田沼 靖一  東京理科大学, 薬学部, 教授 (10142449)

研究分担者 塩川 大介  東京理科大学, 薬学部, 助手 (90277278)
キーワードDNase γ / モノクローナル抗体 / 制癌剤 / ヒト卵巣癌細胞 / アポトーシス
研究概要

本研究においてDNase γを特異的に認識するモノクローナル抗体、hg302及びhg303の作製を行った。hg302は免疫沈降、免疫組織染色においてヒト、ラット、及びマウスDNase γを認識する特性を有していた。各種制癌剤によりアポトーシスを誘発したL929細胞におけるDNase γの局在をhg302を用いて調べたところ、興味深いことに生細胞においてシグナルは検出されず、アポトーシスを起こした細胞の核が染色された。すなわち、hg302はアポトーシス細胞の核に存在するDNase γを特異的に認識することが明らかとなった。ヒト卵巣癌培養細胞株NOS4細胞にDNase γを強制発現した系においても同様の結果が得られた。これらの結果から、アポトーシス誘発前後におけるDNase γのタンパクレベルはほぼ一定であることを考えあわせると、hg302は免疫染色においてアポトーシス細胞の核に局在する活性化DNase γを特異的に認識することが示唆される。一方、hg303はウエスタンブロットにおいてヒトDNase γを特異的に検出した。いずれの抗体においても、他のDNase Iファミリーエンドヌクレアーゼとの交差反応は観察されなかった。
今回作製された二種のDNase γ特異的モノクローナル抗体は、DNase γを特異的に検出するELISA系を構築するにあたり十分な特異性を有していることが判明した。今後、種々の癌細胞におけるDNase γの発現の有無を調べ、それと抗癌剤に対する感受性の差異との相関性について詳細に解析することから、癌の悪性度診断等への応用が期待される。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Sei-ichi Tanuma: "Isolation and characterization of the DLAD/Dlad genes, which lie head-to-head with the genes for urate oxidase"Biochem. Biophys. Res. Commun. (in press.). (2002)

  • [文献書誌] Sei-ichi Tanuma: "Activation of caspase-8 is critical for sensitivity to cytotoxic anti-Fas antibody-induced apoptosis in human ovarian cancer cells"Apoptosis. 7. 107-113 (2002)

  • [文献書誌] Sei-ichi Tanuma: "DNA fragmentation in ischemic core and penumbra in focal cerebral ischemia in rats"Mol. Brain Res.. 91. 112-118 (2001)

  • [文献書誌] Sei-ichi Tanuma: "Characterization of human DNase I family endonucleases and activation of DNase γ during apoptosis"Biochemistry. 40. 143-152 (2001)

  • [文献書誌] Sei-ichi Tanuma: "Seaweed prevents breast cancer?"Jpn. J. Cancer Res.. 92. 483-487 (2001)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi