研究概要 |
高い信頼性をもったコンポーネント・ベースの開発技術として,平成13年度では以下のような研究を行った. ・仕様とコンポーネント合成の表現技術の研究 代数仕様や集合論に基づく仕様記法による記述実験を行った.また,オブジェクト指向モデルに厳密性を与えるための形式言語OSLを調査し,その可能性を検討した.コンポーネントの合成記述については,アーキテクチャ記述言語を調査した. ・コンポーネントとシステムの構築技術の研究 コンポーネントに基づく構築技術につき,バイトコード・レベルから分散アーキテクチャ・レベルまでの幅広い視点にわたって構築技術を検討した.コンポーネントの切り分けに関しては,局面(Aspect)指向設計/プログラミングの適用を実験し論文として発表した. ・コンポーネントとシステムの検証技術の研究 振舞い仕様については,LTLで記述した仕様をモデル検査で検証することについて,部分的な見通しをえた.またOCLで記述された機能仕様は,実行時に検査することを局面指向プログラミングと結びつけて検討した.構造の検証については,素軽さを持ちながら厳密な検証を可能とするものとして,型検査に基づくものを提案し論文発表した. ・適用分野の研究 Webを介してアクセスできるソフトウェア・サービスを,いかに開発するかという課題を適用分野として想定した.そのためにXMLによる文書交換や文書変換を研究し,結果を得た.
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