以下の3領域について研究を行った。 (1)運動障害者のリハビリテーション研究:頭部外傷患者の生卵を割る過程を縦断的に観察した。卵の表面を扱う衝突が二種(ソフトな探索とハードな衝突)に分化すること、この二種に分化した衝突の系列として卵割りが記述できること、そして卵割りがスムーズに行われるようになると、衝突系列にソフトな衝突からハードな衝突へという時系列構造が成立することを発見した。衝突の分類は音響学的な方法(パワースペクトルのパタン分類)で行い客観性を担保した。 (2)乳児のアフォーダンスの研究:2男児を対象として、日常的な映像記録から乳児の行為を可能にしていく環境変数を多数同定した。乳児の行為が具現している環境のアフォーダンスについての映像によるデータ・ベース設計を開始した。 (3)表現のアフォーダンスの研究:バイオリン奏者の運動協調の解析を開始した。プロのバイオリン奏者の身体種々の部分の運動協調を同定した。
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