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2001 年度 実績報告書

エイズ脳症の発症に関与する分子生物学的機序の解析

研究課題

研究課題/領域番号 13226020
研究機関東京大学

研究代表者

太田 康男  東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (80292936)

研究分担者 塚田 訓久  東京大学, 医学部・附属病院, 医員
キーワードアストロサイト / SDF-1α / HIV / CXCR4
研究概要

本研究は、CXCR4受容体を介する情報伝達を、HIV(gp120)刺激による情報伝達と、元来CXCR4の自然のリガンドであるSDF1-αからの情報伝達とを比較検討しながら、アストロサイトや神経細胞内でどのように情報が伝達され、活性化されるかという一連の過程を分子生物学的側面から明らかにすることを第一の目標としている。本年度は、アストロサイトにおけるSDF-1αからの情報伝達について検討を行った。
アストロサイトにCXCR4受容体を発現させた細胞系(U251-R4)をまず樹立した。CXCR4のナチュラルリガンドであるSDF-1αを用いて、U251-R4を刺激し、受容体直下の細胞内情報伝達に関して検討を行った。そこでまずSDF-1α刺激後にERK1/2の活性化が認められるか否かを検討し、刺激後5分をピークとするERK1/2のリン酸化が認められた。なお他のMAPK系、即ちp38およびJNKに関しては、リン酸化の証拠は現時点まで得られていない。次にPl3Kカスケ-ドが活性化されるか否かを検討し、その結果、SDF-1α刺激直後からPl3Kのチロシンリン酸化が認められた。
さらにJAKファミリーの一つであるJAK2が受容体刺激直後から、チロシンリン酸化される証拠を得た。刺激5分後には、チロシンリン酸化は減弱した。そこで次に、JAK2のインヒビター(AG490)でU251-R4を前処置し、Pl3Kのチロシンリン酸化およびERK1/2のリン酸化を検討した。AG490で細胞を処理すると、SDF-1αで刺激後のPl3Kのリン酸化は強く抑制されたのに対し、ERK1/2のリン酸化の程度は減弱したものの強く抑制はされなかった。この結果は、JAK2がこの情報伝達系においてPl3Kのキナーゼの一つである可能性を示唆している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 太田康男: "抗HIV治療ガイドライン"HIV治療研究班. 39 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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