研究課題/領域番号 |
13226086
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
浅野 喜博 愛媛大学, 医学部, 教授 (70114353)
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研究分担者 |
角田 恒輔 愛媛大学, 医学部, 助手 (20281454)
加納 誠 愛媛大学, 医学部, 講師 (10116923)
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キーワード | 免疫学 / 細菌 / 微生物 / 感染症 / アレルギー・喘息 |
研究概要 |
OVA特異的TCR-TGマウス、IRF-1遺伝子ノックアウトマウスを用いて、細胞内寄生性細菌(特にリステリア菌)の感染う自然免疫系の活性化に伴いどのような機序で獲得免疫系への影響を及ぼすかを、T細胞サブセットのシフトに焦点を絞って解析した。その結果、(1)病原体の感染に伴い、タイプ1T細胞へのシフトが認められた。このシフトは、生菌の感染に伴い誘導され、加熱死菌では誘導されなかった。(2)感染動物からの抗原提示細胞(APC)と非感染動物のナイーブT細胞との共培養実験により、APCにより規定されることが明らかになった。(3)感染TCR-TGマウスT細胞を非感染動物APCと共培養するとタイプ1T細胞へのシフトが認められる。さらに、Frequency analysisの結果、感染により特異抗原の非存在下に、タイプ1T細胞へのコミットメントが認められることが明らかになった。(4)リステリア感染IRF-1KO/TCR-TGマウスT細胞を非感染動物APCと共培養すると、タイプ1T細胞へのシフトが認められた。リステリア感染マウスではIL-12の遺伝子発現が認められないので、この過程は、IL-12非依存性であることが示唆された。これらの実験結果から、病原体の感染そのものが、T細胞の抗原特異性に関わらずに、獲得免疫系のシフトを起こさせることを明らかにした。また、感染に伴うT細胞サブセットの偏りは2段階の機序に分けられると考えられる。第1のステップでは、感染病原体によりAPCが活性化され、抗原非特異的IL-12非依存性にT-bet遺伝子発現の増強と、GATA3遺伝子発現の抑制が認められ、タイプ1・タイプ2T細胞の前駆細胞へのシフトを生じる。この前駆細胞が、第2のステップで、特異的抗原刺激とタイプ1あるいはタイプ2誘導サイトカインの存在下に、タイプ1・タイプ2T細胞へと分化する。
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