研究課題/領域番号 |
13301002
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研究機関 | 北海学園大学 |
研究代表者 |
池田 英俊 北海学園大学, 人文学部, 教授 (30076369)
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研究分担者 |
末木 文美士 東京大学, 大学院・人文社会系, 教授 (90114511)
長谷川 匡俊 淑徳大学, 社会学部, 教授 (10095408)
圭室 文雄 明治大学, 商学部, 教授 (90061902)
島薗 進 東京大学, 大学院・人文社会系, 教授 (20143620)
大濱 徹也 北海学園大学, 人文学部, 教授 (40065199)
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キーワード | 總持寺祖院 / 徳一伝承 / 聖地信仰の変容 / 庄内門徒 / 念仏聖 / ハリストス正教伝道 / 創価学会 / 修験道 |
研究概要 |
1.分担者圭室文雄は、研究代表者池田英俊とともに能登大本山総持寺祖院古文書二万数千点と推定される未整理資料を分類整理した。以下分担者2.追塩千尋は、最澄と徳一をめぐる著名な「三一権実論争」とは異なる視点より東北地方の「徳一伝承」の寺院を調査。3.末木文美士は、古代から近代に至る庶民の恐山などの聖地信仰の変容の実態を調査。4.長谷川匡俊は、福島県を中心に八十七箇所にのぼる浄土宗「念仏聖」の念仏権化の伝承地(寺院)遺跡を調査。5.大濱徹也は、北南山高野寺の資料及び東北各地の慈雲尊者飲光信奉の伝承と資料(東北大学図書館)や十善会の結社運動、ハリストス正教伝道の跡を調査。6.村田安穂は、秋田・岩手・山形各県の真言宗寺院を中心に廃仏毀釈の実態を調査。7.木場明志は、鶴岡・酒田の真宗篤信者像を、浄福寺の大壇越本間家の古文書に探り、庄内門徒の歴史的考証につとめた。8.安中尚史は、日蓮宗の東北教団の成立について、立正大学日蓮学研究所収集の資料に探った。9.林 淳は、仙台藩における陰陽道・土御門家系天文学を中心に、修験道資料を収集整理する。10.西山 茂は、創価学会の信仰と伝統習俗との葛藤や融合を宗教社会学的視点より究明。11.島薗 進は、東北曹洞宗教団の梅花流御詠歌、参禅、受戒などの法会を通して、庶民の宗教的、霊性的世界を究明。12.テレングト アイトルは、二回にわたる文永・弘安の役(通称元冠)における蒙古襲来事件を背景に、東北各地に散在するモンゴル将兵の墓石にかかわる遺跡と伝承を、文化交流史の視点からの考証。13.船岡 誠は、大梅粘崋山円通正法寺教団の成立と展開を、総持寺祖院の古文書より検証した。 以上、本調査研究において特筆すべき点は、総持寺祖院の二万数千点に及ぶ史料目録の編集と、これら古文書のマイクロフィルム化を通して広く学会に公開されることにより、日本宗教史研究に新機軸を開く契機となることが期待される。
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