研究課題
1、4年計画の第1年に当たる本年度は、調査・資料収集に重点を置いた。2、高野山金剛峯寺蔵の中尊寺金銀字経について、以下のような調査を行い、468巻分のデータを収集した。(1)表紙・見返絵の図様、法量、紙数などのデータ収集および軸端紐の検討。(2)表紙・見返絵・巻末について、6×12サイズのカラー・モノクロ撮影。(3)墨書・墨印等については高解像度赤外線カメラ・システムで常時監視し、デジタル・マイクロテープへ保存、また適宜35mm赤外線フィルムで撮影した。新たに多数の花押が今回も発見されているが、特に『大毘婆渉論』巻79からは消息の大きな反古紙の使用が確認された。新知見に結びつく材料である。(4)表紙も含め、全巻のマイクロ撮影を行った。3、以上の調査は高野山霊宝館で行った。4、各巻の調査データを全てコンピュータに入力し、データの整理・蓄積をはかった。5、モノクロ撮影分はキャビネサイズに焼付け、カラー・フィルムは逐次フォトCDに画像記憶した。6、調書はスキャナーで画像としても記録した。
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