研究課題/領域番号 |
13301015
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研究機関 | 広島市立大学 |
研究代表者 |
篠田 知和基 広島市立大学, 国際学部, 教授 (00022260)
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研究分担者 |
松村 一男 和光大学, 表現学部, 教授 (70183952)
不破 有理 慶応義塾大学, 経済学部, 教授 (60156982)
吉田 敦彦 学習院大学, 文学部, 教授 (20054322)
水野 知昭 信州大学, 人文学部, 教授 (30108435)
山本 崇 静岡大学, 人文学部, 教授 (60024048)
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キーワード | 海洋神話 / 幻の海 / セドナ / モンゴロイド / 太洋州 / ケルト / 洪水 / 竜宮 |
研究概要 |
世界の海洋神話を比較するために、吉田、松村がギリシャほかへ、山本、篠田がフランスほかへ、丸山、水野が沖縄へ、不破、目崎がイギリスほかへ調査におもむいた。不破はケルト学会で海洋神話について発表した。9月5-6日には和光大学で国際シンポジウムを開催(テーマ。竜宮神話)フランスからワルテル、ヴィーニュ・ブルミエ、ボセットほか、オーストラリアからデュトン、カナダからモリセらが参加した。このシンポジウムの報告書は300ページにのぼる大部なもので、25名の報告がのっている。国内の参加者では学習院の諏訪春雄、和光の山本ひろこ、などの発表が注目された。ここでは世界中に日本の伝承ときわめて類似した竜宮伝承があることが確認されたが、ヨーロッパではそれがアトランティス伝承に吸収されてゆく傾向にあることが注目された。カナダではもちろんイヌイトの海の女神セドナをめぐる伝承が紹介分析された。ほかにラテンアメリカの文学的伝承としてカサレスの「モレルの発明」がとりあげられ、活発な討諭がなされた。 その後、1月に花園大学で国内シンポジウムを「洪水神話」をテーマとして開催、京都大学の小南一郎、関西外語大の三原幸久、摂南大学の依田千百子らの参加をえてアジア、大洋州の伝承などもふくめて討論をした。そこでは沖縄の遠藤庄治から、とくに大洋州の伝承をモンゴロイド神話の文脈で集中的に調査するよう要請があり、その方向で議論がなされた。この成果は近く勉誠出版から刊行される予定である。さらに1月末にはメルボルンのデュトンをむかえ、アポリジニが伝える幻の海についての報告をめぐって討論した。
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