研究課題
本研究は、アジア・アフリカにおける多言語状況の変化と、その中での生活文化の動態を、学際的共同研究を通じて明らかにすることを目的としたものである。そこにおいては、言語学、文化人類学、歴史学等の諸分野の視点を相互に取り入れつつ、以下の3点から研究を進めた。(1)多言語状況データベースの構築。ケニア、ウガンダ、タンザニア、コンゴ、南アフリカ共和国、ナミビア、セネガル、カーボ・ベルデ、モロッコ、エジプト、フランス海外県のレユニオン島などのアフリカ諸国、フランス、ベルギー、イギリスなどのヨーロッパ諸国、中国、台湾、インドネシア、パラオ、ビルマ、インド、ネパール、シリア、トルコなどのアジア諸国について、憲法やその他の法規における言語(多言語)の扱い、国会、官公庁等における使用言語、教育・放送での使用言語、国勢調査での母語・使用言語調査のありかた等の点について調査を行ないデータを収集した。(2)多言語観の変遷の研究、および(3)フィールドにおける多言語状況と生活文化の動態について、上記の国々で資料収集を含む調査・共同研究を実施し、事例研究を行った。多言語化の要因には、移民(カーボ・ベルデ、レユニオンなど)、都市化(ケニア、ネパールなど)、民主化(ウガンダ、南アフリカなど)などがあることが、具体的状況とともに明らかになった。なお、適宜研究を開催し、情報交換、相互調整を行った。以上の成果として、多言語状況の論文集とデータ集の2巻本の刊行を目指し、現在編集作業を継続している。
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年報 人類文化研究のための非文字史料の体系化(神奈川大学21世紀COEプログラム研究推進会議) 2
ページ: 125-135
Studies in Nepali History and Society 9(2)(In press)
史資料ハブ-地域文化研究 5(印刷中)
地域研究 6(1)
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Non-nominative Subjects 2
ページ: 257-274
歴史と民俗(神奈川大学日本常民文化研究所・平凡社) 20
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