研究課題/領域番号 |
13302002
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岩橋 健定 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (50293999)
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研究分担者 |
山本 隆司 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 助教授 (70210573)
小澤 一雅 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (80194546)
國島 正彦 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (00201468)
高橋 裕 関西学院大学, 法学部, 助教授 (40282587)
櫻井 敬子 筑波大学, 社会科学系, 助教授 (30272131)
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キーワード | 公共事業 / 環境影響評価 / 代替案 / 公共工事契約 / 技術評価 / 出来高払い / 災害 / 紛争解決 |
研究概要 |
平成14年度は3年間の研究の二年目に当たるため、前年度に行った資料収集・論点抽出・基礎的検討を踏まえて、より具体的に各論点についての検討を行った。大きく分類すると、概略以下のようになる。 1.公共事業立案・執行に関わる基盤的制度の再検討 公共事業を遂行する上で基盤となるべき制度について、従来の研究の蓄積を徹底的に再検討する作業を行った。国際比較としては、ドイツ(山本)・米国(岩橋)について詳細な検討を行ったほか、中国・EUについては最新の情報の提供を得た。ドイツにおける訴訟類型の柔軟化、米国における市民訴訟によるコントロール、中国・EUにおける環境影響評価の発展については既存研究の見直しを迫る新たな知見が得られた。さらに、公共事業の場面における代替的紛争解決について、紛争の展開過程という視点からの理論化とそれに基づく制度設計(高橋)について新たな知見を発表した。 2.公共事業立案過程の分析と視覚化・制度化 公共事業を立案する上での不可欠な過程として、公共事業を正当化する根拠を明確化するに注目し、その過程の認知地図による視覚化(國島)及び代替案の検討と「実行可能な代替案の選択」の要件による制度化(岩橋)についての研究を行った。加えて、災害に関わる配慮についての研究(櫻井)も行った。 3.公共事業契約過程の合理化と技術評価 公共事業の執行過程において、より合理的な技術が用いられる制度の構想(小澤)、出来高部分払い制度の導入によるコスト管理の徹底(國島)などの論点について新たな知見を得た。この部分は工学と法学が極めて密接に関連する部分であり、より大きな学融合的な成果が期待できる。
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