研究分担者 |
黒住 真 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (00153411)
今田 高俊 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (00107517)
山脇 直司 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (30158323)
関谷 昇 千葉大学, 法経学部, 助教授 (00323387)
足立 幸男 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (10091092)
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研究概要 |
今年度は、公共哲学プロジェクトに関する全体研究会(合計四回)の開催、公共哲学ネットワークHPを中心としたネットワーク形成の拡大を中心に活動した。第五回公共哲学研究会(2002,5,27 熊本大学)は、「共和主義と公共哲学」をテーマとし、政治思想史と政治哲学との関係をめぐって議論した(報告者:小林正弥、安武真隆、小田川大典、伊藤洋典、千葉眞)。第六回公共哲学研究会(2002,10,12-13 京都大学)は、関西公共政策研究会(足立幸男代表)との共催の形で行われ、政治哲学、政治思想史、経済理論、日本倫理思想史などの各専門分野の研究者が公共哲学をめぐって討論した(報告者:矢野寿、那須耕介、小林正弥、佐伯啓思、関谷昇、八木紀一郎、黒住真)。、第七回公共哲学研究会(2002,2,1-2 東京大学先端科学技術センター)は、科学技術社会論研究会との合同研究会であり、科学技術が公共性に資するための条件を模索するという「公共のための科学技術」について活発な議論を試みた(報告者:小林傳司、藤垣裕子、木原英逸、平川秀幸、綾部広則)。第八回公共哲学研究会(2003,3-15-17 千葉大学)は、千葉大学社会文化科学研究科との共催による国際シンポジウムという形で拡大して行われた。政治哲学や経済哲学の世界的権威であるペティット、コスロフスキー、デシャリット、ホーウィッツ、ベラミーを招聘し、また国内からは塩野谷祐一、嶋津格、井上達夫、小林正弥、福田有広といった代表的研究者が参加し、「公共性の再生」をめぐって英語による報告・討論を行った。 また、本プロジェクトのメンバーや参加者による個別単著の公刊も相次ぎ、さらに『公共哲学叢書』シリーズの刊行も始まった。現在も研究成果の公表へ向けて作業が複数進行中である。その他、公共哲学ネットワーク形成の面では、各方面からの参加者が大幅に増え、各種研究会や団体との交流が活発に進展した。そこでは、ML等を通して、研究者と市民との新しい対話の可能性が見出されつつある。
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