研究分担者 |
山本 浩二 大阪府立大学, 経済学部, 教授 (20166797)
三矢 裕 神戸大学, 経営学研究科, 助教授 (00296419)
伊藤 嘉博 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (10168388)
梶原 武久 小樽商科大学, 商学部, 助教授 (30292080)
挽 文子 一橋大学, 商学研究科, 助教授 (00251728)
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研究概要 |
導入研究の文献レビューに基づき析出した研究課題に応えうる導入研究モデルを構築した。このモデルでは,導入研究の範囲を拡大するとともに,研究方法として,サーベイリサーチよりもケースリサーチ,アクションリサーチ,さらにはイノベーシヨン・アクシヨンリサーチの重要性を組み込んだ。このモデルをベースに,4つのサーベイリサーチ,4つのケースリサーチ,6つのアクションリサーチおよび2つのイノベーション・アクションリサーチを実施し,以下の研究成果を得た。 (1)「理論先行の管理会計システムの導入研究」について,サーベイリサーチによる先行研究で着目されてきた行動的・組織的要因の重要性がケースによって説得的に裏付けられただけではない。たとえば,方針管理の経験がバランスト・スコアカード導入のための組織文化を形成していることを明らかにした。しかも,この点を考慮して,ABC/ABMの導入研究フレームワークを概念化し,サーベイリサーチにフィードバックした。 (2)「実務先行の管理会計システムの導入研究」について,グローバルに妥当する原価企画の要素が明らかになった。また,アメーバ経営が京セラ以外でも成功すること,その導入が組織行動にどのような影響を与え,この影響がどのように導入成果に作用しているかを明確にした。 (3)イノベーション・アクションリサーチによる「理論の革新」については,2つの研究プロジェクトを実施した。 (4)自治体や病院等のパブリックセクターにおける管理会計システムの重要性を明らかにできた。 (5)わが国において管理会計システムの革新が求められていることもあって,多くの組織の協力を得ることができた。このことはケースリサーチ,アクションリサーチやイノベーション・アクションリサーチが管理会計研究の方法として有望であることを意味している。 (6)研究方法としてトライアンギュレーションが有望であることを明らかにした。
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