平成14年度は、平成13年度に発見されたB中間子系におけるCP非保存現象をさらに高い精度で測定した。また、B中間子が2つの荷電パイ中間子に崩壊する現象においてもCP非保存の証拠を得ることに成功し、CP非保存現象を説明すると言われている「小林・益川理論」の正しさを証明した。これらの測定結果は、当研究室の2名の博士論文としてまとめられ、同時に学術雑誌(Physical Review)に発表された。 また、超対称性の効果が現れるかもしれないと期待されている、B中間子がファイ中間子とK中間子に崩壊するモードでのCP非保存の測定を世界で初めて行い、きわめて興味深い結果を得、学術雑誌に発表した。一方、第2世代半導体検出器の製作を完了し、宇宙線等を使ったシステム試験を行った。
|