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2003 年度 実績報告書

中性K中間子の稀崩壊を用いたCP非保存パラメータの測定

研究課題

研究課題/領域番号 13304020
研究機関大阪大学

研究代表者

山中 卓  大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20243157)

研究分担者 奥野 英城  高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (10013400)
原 隆宣  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70283827)
キーワードCPの破れ / K中間子 / 稀崩壊 / 光電子増倍管
研究概要

K_L→π^Oνν^^-は、CP非保存のパラメータを、精度よく直接測定するために最適な崩壊である。ただし、この崩壊にはK_L→π^Oπ^Oから出る4つのガンマ線のうち、2つを見失うというバックグラウンドが存在する。このバックグラウンドを抑えるには、ガンマ線の方向を測ることが、一つの有効な手段である。そこで、鉛とシンチレータの積層構造において、電磁シャワーの傾きを測定できる電磁かロリメータを作成した。
こうして作ったカロリメータをSPring8で1.5^~2.8GeVのガンマ線を当て、試験を行った。この結果、約9度/Sqrt(E(GeV))の角度分解能が得られることがわかった。これは、今後さらに光量の増加、および読み出し方法の改善などを行う。
また、現在建設中のJ-Parcの50GeVの陽子加速器を用るK_L→π^Oνν^^-の実験の検討を、モンテカルロシミュレーションを用いて行った。この結果、崩壊領域の下流だけではなく、横も含めた全体を電磁カロリメータで覆うと、崩壊の収量が約4倍になること、また、2つの光子の到達時間差を用いると、バックグラウンドも抑えられることがわかった。これにより、加速器の設計の1/10の陽子強度でも、約150事象の崩壊を観測でき、CP非保存のパラメータを約6%の統計精度で求められることがわかった。
また、ファイバーからの光を通常よりも効率よく光電面にあてるライトガイドを制作した。これにより、直接ファイバーを光電子増倍管に当てるよりも、約1.8倍の光電子数を得る事ができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] A.Alavi-Harati et al.: "Measurements of the Decay K_L->e^+e^-μ^+μ^-"Physical Review Letters. 90. 141801 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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