研究概要 |
本年度は,ラマン分光分析器が順調に運転され多くのデータが得られた.また,流体包有物測定装置との組み合わせにより,メタン流体包有物が確認された.従来から継続している,高圧相メタンハイドレートの同定とラマンシフトのデータが得られたのを始めとして,断層岩に含まれる熱水鉱物脈から,断層活動と前後する脈鉱物の生成条件が推定され,それにより,嶺岡オフィオライトに含まれるプレート境界の断層活動が3段階区分された.また,トルコ,アメリカ合衆国,ニュージーランドなどの過去のプレート境界の地質を調査し,重要な記載を行った.以上のほか,メタンを含有する石炭の組織学的研究,太平洋プレートの運動史など,各種の地質活動に関連するテクトニクスが解明され,それぞれ,国内・海外の学会で発表し,多くの国際誌に発表した.
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