研究分担者 |
小暮 敏博 東京大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50282728)
村上 隆 東京大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00253295)
松本 良 東京大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40011762)
荻原 成騎 東京大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50214044)
今井 亮 東京大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90223304)
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研究概要 |
本年度は,本研究で海底熱水系における化学合成細菌と硫化鉱物間の硫黄同位体および微量元素交換反応を明らかにするために,微少量の硫化物試料の硫黄同位体比を高精度で測定することができる,マイクロボリュームインレットを装着し,硫黄同位体比の高精度の測定が可能な質量分析計(Finnigan Delta Plus MV)から構成される「硫化物精密測定装置」を購入し,現在,微少量試料の硫化物の硫黄同位体比の測定のための試料処理,同位体比が既知の試料を用いて,好適な測定条件,試料前処理の確立に関する実験を遂行中である. また,本年度は,本研究で考察の対象となる,現世の海底熱水鉱床および比較検討の対象となる本邦に分布する過去の海底熱水鉱床で生成したと考えられている黒鉱鉱床の鉱石について,組織の観察,元素組成の分析,鉱物の化学組成の分析等を行ない,とくに黒鉱鉱床生成の場であった海底熱水系において微生物の関与があったことを示唆する特徴的な組織が認められる褐色黒鉱が,本邦の黒鉱鉱床において普遍的に存在すること,金などの微量成分組成に共通する特徴が認められること等が明らかとなった.
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