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2002 年度 実績報告書

超微量貴金属元素の海洋地球化学挙動とシステマティックスに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13304045
研究機関東京大学

研究代表者

小畑 元  東京大学, 海洋研究所, 助手 (90334309)

研究分担者 BOYLE E. A.  マサチューセッツ工科大学, 地球・大気・惑星科学部, 教授
佐野 有司  東京大学, 海洋研究所, 教授 (50162524)
キーワード超微量貴金属元素 / 海洋物質循環 / 白鳳丸 / セリウム同位体比 / ネオジウム同位体比 / 白金 / マイクロフローネビューライザー / マンガンノジュール
研究概要

本研究では、未だ十分なデータが得られていない海水中の超微量貴金属元素の分布と挙動を明らかにし、海洋における物質循環過程の全体像を把握することを目的とする。本年はまずマンガンノジュール中の天然放射性核種と希土類元素の測定を行った。マンガンノジュール中の希土類元素の挙動では、年代が現在に近づくにつれ、正のセリウムアノーマリーが増加する傾向が見られた。古海洋における酸化還元環境を解申するプロキシとして期待される。また、東京大学海洋研究所白鳳丸KH-01-3次航海において南太平洋、太平洋赤道域で採取した海水試料中のセリウム及びネオジウムの同位体比を測定した。3t以上の海水からマンガンファィバーフィルターを用いて効率よく濃縮することにより、これまで困難であった海水中のセリウム同位体比を精度良く測定することが可能になった。この結果、パプアニューギニア周辺の太平洋赤道域ではセリウム、ネオジウム同位体比共にマントル起源物質の影響を受けていることが明らかになった。この海域では玄武岩質の島弧の風化による物質供給が注目されており、セリウム、ネオジウム同位体比からもその重要性が確認された。さらに、陰イオン交換樹脂によるカラム濃縮法と同位体希釈-ICP質量分析法を用いて、外洋水及び河川水中の白金を測定する方法を確立した。試料の導入にマイクロフローネブライザーを用いることによって、1Lの海水試料から0.1pMレペルの白金の分析が可能となった。外洋域における白金の挙動を解明する方法論を確立したといえる。また、淡青丸KT-O2-14次研究航海において東シナ海、白鳳丸KH-02-4次航海においてスールー海、セルベス海の海水試料を採取した。今後、これらの試料中の超微量貴金属元素の分析にあたる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Nozaki, Y., Alibo, D.S.: "Importance of vertical geochemical processes in controlling the oceanic profiles of dissolved rare earth elements in the northeastern Indian Ooean"Earth and Planetary Science Letters. 205. 155-172 (2003)

  • [文献書誌] Nozaki, Y., Alibo, D.S.: "Dissolved rare earth elements in the Southern Ocean, southwest of Australia : Unique patterns compared to the South Atlantic data"Geochemical Journal. 37. 47-62 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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