2003 年度実績報告書

固体/溶液界面における分子構造の動的追跡

研究課題

研究課題/領域番号	13304047
研究機関	北海道大学
研究代表者	魚崎浩平北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20133697)
研究分担者	高草木達北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30359484) 八木一三北海道大学, 大学院・理学研究科, 講師 (40292776)
キーワード	固体 / 溶液界面 / SFG / 可視光ポンプ-SFGプローブ法 / 自己組織化単分子層 / 走査型プローブ顕微鏡 / 表面X線散乱法 / 水晶振動子マイクロバランス / 半導体ナノクラスター
研究概要	前年度までに構築済みのピコ秒およびフェムト秒(ブロードバンド)SFGシステムを用いて、以下の測定を行なった。 1.酸化チタン(TiO_2)表面の親水化過程の追跡酸化チタンは最も効率的な光触媒として、幅広い興味を集めており、基礎・応用の両面で活発に研究が行なわれている。最近になってTiO_2表面が光照射によって親水化されることが発見され、さらに新たな応用への展開が図られつつある。しかし、親水化の機構についてはまだ不明な点が多い。本研究では、ゾル-ゲル法によって作製したTiO_2薄膜について、作製直後および光照射後に水蒸気に接触させた状態でSFGスペクトルを測定し、また、水蒸気への接触にともなう表面質量変化を水晶振動子マイクロバランス(QCM)で測定することによって、親水化にともなう表面分子構造の変化を明らかにした。 2.半導体ナノクラスターのキャリアダイナミクス半導体ナノクラスターはその特異な電子構造とそれによって引き起こされる光学特性から注目を集めている。その特性を生かした高速光学素子への応用も提案されているが、そのためには光励起に伴うキャリアダイナミクスに関する情報が不可欠である。前年度までの研究では、ガラス中に保持したCdSSeナノクラスターについて可視光ポンプ-赤外プローブ測定を行ない、光励起で生成した電子および正孔の寿命に関する情報を得た。本年度は逆ミセル中にサイズを制御して形成したCdSナノクラスターについて光励起キャリアダイナミクスを測定した。溶液中に電子あるいは正孔の受容体を共存させた状態で測定を行い、光励起で増加する赤外光吸収が主として伝導帯電子によるものであることを明らかにし、また、寿命のサイズ依存性からバルクと表面の効果を評価した。 3.電極表面の水の構造の決定。前年度の金電極での測定に引き続いて白金電極について検討した。

研究成果

(7件)

すべてその他

すべて文献書誌 (7件)

[文献書誌] S.Ye: "Surface Molecular Structures of Langmuir-Blodgett Films of Stearic Acid on Sol Substrates Studied by Sum Frequency Generation Spectroscopy"Langmuir. 19・6. 2238-2242 (2003)
[文献書誌] C.Humbert: "Probing a Molecular Electronic Transition by Two-colour Sum-frequency Generatic Spectroscopy"Appl.Surf.Sci. 212-213. 797-803 (2003)
[文献書誌] S.Ye: "Characterization of Self-Assembled Monolayers of Alkanethiol on GaAs Surface b Contact Angle and Angle-Resolved XPS Measurements"Surf.Sci. 529・1-2. 163-170 (2003)
[文献書誌] S.Ye: "Structural Changes in Poly (2-methoxyethyl acrylate) Thin Films Induced by Absorption of Bisphenol A. An Infrared and Sum Frequency Generation (SFG) Study"Macromolecules. 36・15. 5694-5703 (2003)
[文献書誌] I.Yagi: "Direct Proof for Electrochemical Substitution of Surface Hydrogen of Boron-dope Diamond Electrode by TOF-ESD Method"Chem.Lett.. 32・11. 1050-1051 (2003)
[文献書誌] K.Uosaki: "Photophysical and Photoelectrochemical Characteristics of Multilayers of CdS Nanoclusters"Faraday Discuss.. 125. 39-53 (2004)
[文献書誌] 魚崎浩平: "ナノテクノロジーハンドブックII編観る(第2分冊)"オーム社. 169 (2003)

2003 年度 実績報告書

固体/溶液界面における分子構造の動的追跡

研究代表者

魚崎 浩平 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20133697)

研究成果

[文献書誌] S.Ye: "Surface Molecular Structures of Langmuir-Blodgett Films of Stearic Acid on Sol Substrates Studied by Sum Frequency Generation Spectroscopy"Langmuir. 19・6. 2238-2242 (2003)

[文献書誌] C.Humbert: "Probing a Molecular Electronic Transition by Two-colour Sum-frequency Generatic Spectroscopy"Appl.Surf.Sci. 212-213. 797-803 (2003)

[文献書誌] S.Ye: "Characterization of Self-Assembled Monolayers of Alkanethiol on GaAs Surface b Contact Angle and Angle-Resolved XPS Measurements"Surf.Sci. 529・1-2. 163-170 (2003)

[文献書誌] S.Ye: "Structural Changes in Poly (2-methoxyethyl acrylate) Thin Films Induced by Absorption of Bisphenol A. An Infrared and Sum Frequency Generation (SFG) Study"Macromolecules. 36・15. 5694-5703 (2003)

[文献書誌] I.Yagi: "Direct Proof for Electrochemical Substitution of Surface Hydrogen of Boron-dope Diamond Electrode by TOF-ESD Method"Chem.Lett.. 32・11. 1050-1051 (2003)

[文献書誌] K.Uosaki: "Photophysical and Photoelectrochemical Characteristics of Multilayers of CdS Nanoclusters"Faraday Discuss.. 125. 39-53 (2004)

[文献書誌] 魚崎浩平: "ナノテクノロジーハンドブックII編 観る(第2分冊)"オーム社. 169 (2003)

2003 年度実績報告書

魚崎浩平北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20133697)

[文献書誌] 魚崎浩平: "ナノテクノロジーハンドブックII編観る(第2分冊)"オーム社. 169 (2003)