研究課題
基盤研究(A)
葉緑体強光反応の生理掌的意義の解析 強光反応の欠隕したphot1,phot2の二重突然変異体、葉緑体運動が次損したchup1突然変異体を使用し、強光下におけるシロイヌナズナを観察した.その結果、強光を10時間照射された突然変異体の葉は両者ともネクローシスを起こしたが、対照の野生型には影響は見られなかった。また強光照射の影響からの回復も野生型と突然変異とでは大きな差がみられ、この結果から植物の生存にとって、葉緑体光逃避運動は非常に重要な意味を持っていることが明らがこなった。シダphy3機能の解析 phy3がシダの赤色光依存の葉緑体光定位運動、および光屈性の光受容体であることが、突然変異体の解析、およびそのphy3遺伝子による機能回復の解析から判明した.またphy3遺伝子のシダ樹物における分布を調べた結果、phy3は進化的に進んだシダには存在するが比較的原始的なシダには見つからないことから、phy3はシダの進化の過程で偶然獲得され、その結果シダは林の下など光条件の悪い場所にも生息できるようになり、結果として大いに繁栄することになったと推論された。葉緑体の細胞内分布を制御する遺伝子の単離と機能解析 上記のchup1欠損突然変異では葉緑体は細胞内で下部に集積する。このCHLOROPLASTUNUSUAL POSITIONINGと命名した遺伝子を解析した結果、CHUP1タンパク質は葉緑体外包膜上に存在し、アクチン繊維と結合機能を有する、葉緑体運動に必須の遺伝子である事が分かった。シダphot2の機能ドメインの解析 phot2突然変異体にシダphot2の野生型遺伝子を一過的に発現させると、機能が回復する。この系を使用し、phot2の各部分の重要性を判定した。その結果、phot2の光受容部分はLOV2のみ存在すれば、機能がある事が分かった。
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