• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

単一電子トラップ直視技術の開発とそれを用いた極薄ゲート絶縁膜の劣化機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13305005
研究機関名古屋大学

研究代表者

安田 幸夫  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60126951)

研究分担者 近藤 博基  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50345930)
酒井 朗  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20314031)
財満 鎭明  名古屋大学, 先端技術共同研究センター, 教授 (70158947)
キーワード電流検出型原子間力顕微鏡 / MOSキャパシタ / ゲートSiO_2膜 / ストレス誘起欠陥 / 絶縁破壊
研究概要

電流検出型原子間力顕微鏡(C-AFM)用いたゲート酸化膜劣化機構の解明を進め、以下の研究成果を得た。
1.ストレス印加したMOSキャパシタのゲートSiO_2膜をC-AFM観察すると、局所的なリーク電流スポットが観測されることを昨年度までに既に見出していた。今回、同一領域で繰り返しC-AFM観察した場合、同一箇所においてリーク電流スポットは繰り返し観察されるが、その電流量はC-AFM観察の繰り返しに伴って減衰し、リークスポットの消失も観察された。これは、ストレス誘起欠陥に捕獲された正孔が、C-AFM観察において放出するためと考えられる。スポットリーク電流の減衰の時定数は、28-76msec.と分布しており、正孔を捕獲しているストレス誘起欠陥のエネルギー的、空間的分布を示唆していると考えられる。
2.C-AFM観察の繰り返しによってリークスポットが消失した後、C-AFMプローブを用いて極短時間の電気的ストレスをゲートSiO_2膜に印加したところ、同一箇所にリーク電流スポットが再現した。このとき、リークスポット以外の領域ではリーク電流の増加は見られず、リークスポットでのみ、正孔の再捕獲が起こったものと考えられる。MOSキャパシタに対してストレス印加した場合、リークスポット以外でも正孔が捕獲されるが、リークスポットとそれ以外のバックグランド領域では正孔の捕獲断面積が異なると考えられる。
3.C-AFM観察で観測されるリーク電流値より、リークスポットおよびそれ以外のバックグランド領域に捕獲されている正孔の密度を求めた。リークスポットでは周辺に比べて多くの正孔が捕獲されているが、その面積は高々2%程度である。したがって、MOSキャパシタで観測される、ストレス印加に伴う容量-電圧特性の電圧シフトは、リークスポット以外の領域に捕獲された正孔に起因することが分かった。一方、やや高い測定電圧でC-AFM観察を繰り返すと、リークスポットにおいて優先的に絶縁破壊が起こることがわかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Watanabe, A.Seko, H.Kondo, A.Sakai, S.Zaima, Y.Yasuda: "Microscopic Analysis of Stress-Induced Leakage Current in Stressed Gate SiO2 Films Using Conductive Atomic Force Microscopy"Japanese Journal of Applied Physics. 43. L144-L147 (2004)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi