研究課題/領域番号 |
13305017
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
知能機械学・機械システム
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
生田 幸士 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90212745)
|
研究分担者 |
長倉 俊明 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (40288577)
成瀬 恵治 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (40252233)
丸尾 昭二 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00314047)
長谷川 忠大 大阪工業大学, 工学部, 講師 (10340605)
野方 誠 立命館大学, 理工学部, 助教授 (80335067)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
キーワード | バイオ化学IC / マイクロ光造形法 / 光硬化性樹脂 / 生体適合性材料 / テーラーメード製薬 / 体内埋込デバイス / マイクロ化学分析システム / 光駆動 |
研究概要 |
我々が独自開発してきた「化学IC」の内部に、各種細胞を内包したバイオ化学ICを開発するために下記の基礎研究を行った。1.高耐久性マイクロポンプの開発と無細胞蛋白合成への応用密着性の高い新型バルブを提案・開発し、耐久性の高い高性能マイクロポンプチップを作製した。本マイクロポンプを用いて、マイクロチップ内で7時間にわたり無細胞蛋白合成を行うことに初めて成功した。ポンプもマイクロ化することにより、蛋白合成用化学ICを、テーラーメード医療や体内埋込型デバイスへ応用することが可能となった。2.マイクロホモジナイザー化学ICの開発生化学や細胞生物学において必要不可欠な前処理操作であるホモジナイズ処理を行うための化学ICを開発した。本チップでは、圧電素子の振幅をホーンで拡大して、チップ内でキャビテーションを誘起する。これによりチャンバー内の細胞を破砕する。試作チップでは、わずか3秒間のホモジナイズにより、100%の効率で細胞(PC12)を破砕することに成功した。このチップによって、バイオ化学IC内部で培養した細胞を破砕し、有用タンパクなどを精製することが可能となる。3.光硬化樹脂材料の生体適合性検証長期間安定して細胞を培養するバイオチップを作製するには、生体適合性の高い光硬化性樹脂材料が必要不可欠である。我々は、複数種の医療用光硬化性樹脂を用いて、実際に細胞培養試験を行った。その結果、高い生体適合性を有する光硬化性樹脂を見いだした。さらに光硬化性樹脂製マイクロチャンバーの生体適合性を高めるために各種コーティング手法の検討を行い、有効なコーティング剤を決定した。その結果、96時間以上にわたって細胞を長期培養することに成功した。以上の基礎実験から、バイオ化学ICの実現に向けての基礎を築いた。
|