研究課題/領域番号 |
13305018
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
三澤 弘明 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (30253230)
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研究分担者 |
坪井 泰之 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00283698)
JUODKAZIS Saulius 徳島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80332823)
松尾 繁樹 徳島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20294720)
棚村 好彦 北海道大学, 電子科学研究所, 助手
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キーワード | ナノマシン / ナノアクチュエーター / 光マニピュレーション / DNA / 金コロイド / 表面プラズモン共鳴 |
研究概要 |
本申請研究ではDNA鎖の物理的な性質を明らかにするとともに、DNA鎖を用いたナノアクチュエーターの開発を目指している。昨年度までに、光の放射圧によるDNA伸縮操作システムと、表面プラズモン共鳴(SPR)を利用したDNA伸縮検出システムの構築を行ってきた。今年度は、DNAを集積化させたナノアクチュエーターを設計・構築し、SPR応答を評価した。 昨年度までは金コロイド修飾DNA分子を固定化した金薄膜基板のSPR応答を観測し、DNAを固定化していない金薄膜部、一本鎖DNA部、二本鎖DNA部でSPR応答が異なることを確認したが、これはDNA単分子層で構成された系であった。今年度は、ビオチン/アビジンの抗原抗体反応、およびチオール基を利用した化学結合により、DNA単分子層の表面に位置する金コロイド上にさらに金コロイド修飾DNA分子を積層させた系を構築した。本法により現在までのところDNA5分子積層を実現しているが、原理的には更なる積層が可能である。 積層数に応じて顕著な正のSPR角度シフトが観測され、多層化に伴うSPR応答の増強が示された。SPR応答の変化はDNAの分子の長さ等により異なり、DNAの物理的な性質を反映している。したがって、DNAの多層化に伴うSPR応答の増大は、多層化がナノアクチュエーターの駆動に有効にはたらくことを示唆する結果であり、本研究はDNA分子がナノアクチュエーター材料として有為であることを示したといえる。
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