研究課題/領域番号 |
13305020
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
長谷川 英機 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60001781)
|
研究分担者 |
赤澤 正道 北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 助教授 (30212400)
橋詰 保 北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 助教授 (80149898)
雨宮 好仁 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80250489)
葛西 誠也 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30312383)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2003
|
キーワード | 単電子回路 / 二分決定グラフ(BDD) / ヘキサゴナルBDD回路 / 量子ドット / ナノショットキーゲート / 量子細線ネットワーク / 電力・遅延積 / 量子輸送 |
研究概要 |
本研究は、独自の二分決定グラフ(BDD)論理アーキテクチャを実装する集積回路をナノショットキーゲートで量子ドットを形成制御する単電子節点デバイスを用いて実現することを目的とする。当該研究期間に得られた主な成果を以下に示す。 1.BDDアーキテクチャをヘキサゴナルナノ細線ネットワークを用いて高密度に実装する新しい量子論理回路方式「ヘキサゴナルBDD量子回路方式」を提案し、本方式に基づき各種論理サブシステムから算術論理演算ユニット(ALU)まで設計した。 2.GaAsエッチングナノ細線をショットキーラップゲート(WPG)で制御する方法でBDD節点デバイスを実現し、低温から室温まで明確なスイッチング動作を確認した。単電子形では電力遅延積(PDP)が10^<-22>Jと極めて小さいことを明らかにするとともに、WPGスイッチがGHz動作可能であることを実験的に示した。 3.エッチングヘキサゴナルナノ細線ネットワークをWPGで制御する手法でBDD基本論理回路を試作し、低温において量子輸送のもとで論理動作を実証した。また本回路はPDPとのトレードオフにより室温においても演算が可能であることを示した。さらに、4500万素子/cm^2を実現する高密度集積プロセスを確立するとともに、単電子および量子細線型2ビット加算器を試作評価し正しい論理動作を確認した。そして、8ビット加算器の試作に成功した。 4.MBE選択成長法によるヘキサゴナル量子ナノ細線ネットワーク形成技術を開発し高密度化を図り、GaAs系で2.4x10^8、InP系で10^9素子/cm^2に相当する集積構造形成技術を確立した。さらに、選択成長量子ナノ細線を用いた量子細線スイッチおよび節点デバイスの試作に成功した。 5.量子ナノ構造表面不活性化技術として、超薄膜Siおよびc-GaN界面制御層(ICL)による手法を検討し最適化を図った。ICL形成前の初期表面として(4x6)再構成面を用いることで極めて高い表面不活性化効果が得られることを初めて明らかにし、絶縁体/GaAs界面の最小界面準位密度を4x10^<10>cm^<-2>eV^<-1>まで低減した。
|