研究課題/領域番号 |
13305041
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
仙田 満 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60179364)
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研究分担者 |
井上 寿 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (70282837)
矢田 努 愛知産業大学, 造形学部, 教授 (30288568)
服部 明世 大阪芸術大学, 芸術学部, 教授 (00319568)
才村 純 日本子ども家庭総合研究所, ソーシャルワーク研究担当部長
奈須 正裕 立教大学, 文学部, 教授 (40260989)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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キーワード | 子ども / 活性化 / 環境整備 / 都市環境 / 空間整備 / 社会システム / 成育環境 / 小学校 |
研究概要 |
われわれは、これまで子ども達の遊びと遊び環境の貧困化を1970年代より調査研究してきた。本研究では、約40の小学校(約3500人、4〜6年生)を対象として調査を行い、子どもたちの遊びや遊び環境の現状と心身の活性について把握した。 調査の結果、子どもたちの遊び環境は、1970年代より継続的に減少を続けていることがわかった。子どもたちの遊びの内容や時間や友達関係も貧困化が確認された。子ども一人当たりの屋外遊び空間量は、1970年代の約8,500m^2から、本調査では約4,400m^2へとほぼ半減している。「一日の遊び時間」は1970年代の4時間50分から2時間46分へと半分近くに減少しており、ゲームなどに代表される屋内遊びの割合が大きくなっている。こうした遊びの貧困化にもかかわらず、子どもたちの遊び場や遊び時間に対する満足度は増加しており、これは「遊びに対する意欲」が減少していることによると考えられる。また、「遊びの貧困化」が「心身の活性」と相関性があることが示された。 町田市や弘前市を例として、遊び環境の評価を行い、遊び環境の整備の方向性を検討した。これらにもとついて、日本における「子どもたちが活発に遊べる環境の整備に向けて」の提案をまとめた。(1)「遊びの活性化」、(2)「マスタープランにもとづいた遊び環境の整備」、(3)「地域における遊び拠点の整備」、(4)「遊び空間の連続性の確保」、(5)「冬の遊び場づくり」、(6)「中学生・高校生の居場所の創出」などである。これらは環境整備を意図としたものであるが、単なるハード面での空間の整備のみならず、地域の全ての人々の係わる社会システムとしての遊び環境の再構築を目指すものである。本調査の結果が活用されて、子どもたちを活性化する環境が整備されることを望む。
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