研究課題/領域番号 |
13305054
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
増田 弘昭 京都大学, 工学研究科, 教授 (90026310)
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研究分担者 |
丸山 博之 京都大学, 工学研究科, 助手 (90303867)
田之上 健一郎 京都大学, 工学研究科, 助手 (70293892)
松坂 修二 京都大学, 工学研究科, 助教授 (10219420)
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キーワード | 管内固気二相流 / 摩擦帯電 / トリボチャージ / 帯電量分布 |
研究概要 |
管内固気二相流での粒子の摩擦帯電(トリボチャージ)に関する理論的検討として、粒子と管壁との接触電位差に基づく電荷の移動および粒子の帯電に伴う電荷移動の抑制効果を同時に考慮したモデルから、粒子と壁との衝突回数に依存する帯電基礎式を立てた。さらに、衝突回数、粒子の初期電荷および帯電特性に対してそれぞれの分布を正規化し、個々の要素の影響を評価できる帯電量分布の一般式を誘導した。 上記理論的検討結果を実験的に検証するため、粉体をエジェクターで気流中に分散させて固気二相流とし、個々の粒子が金属管の内壁と衝突する過程で得た電荷の値を測定できるように試験装置を製作した。帯電量の測定には、物理的な振動場と電場を組み合わせた空間に上記粒子を導き、個々の粒子の速度をレーザードップラーで捉えて粒子径と帯電量を解析的に求めた。試料粉体には、中位径が数ミクロンの負帯電性のフライアッシュと正帯電性のアルミナを使用した。1回の帯電量分布の計測で、6千個の粒子をカウントしており、再現性のある分布が得られた。粉体の帯電量分布の測定および解析に先立ち、試作した帯電試験装置の性能を把握するための基礎実験も併せて行った。特に、空気流速、配管長等に対する帯電量分布への影響について基本となるデーターを蓄積した。実験結果は、理論的検討結果とほぼ一致し、実験結果の解析に上記モデルが適用可能であることが分かった。また、二種類の粉体を同時に任意の割合で供給できるように装置を改良し、二成分系の粉体を気流中に同時に分散させたときの帯電量分布を得ることも可能であることが分かった。
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