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2002 年度 実績報告書

時間分解CARS法による強い衝撃波背後の振動・回転温度測定

研究課題

研究課題/領域番号 13305064
研究機関千葉大学

研究代表者

前野 一夫  千葉大学, 工学部, 教授 (30133606)

研究分担者 本間 弘樹  千葉大学, 名誉教授 (90009233)
森岡 敏博  千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (20302581)
キーワードCARS / 衝撃波 / 振動・回転温度 / 高温空気プラズマ / スペクトルマッチング / レーザー
研究概要

本年度は、CARS(Coherent Anti-Stokes Raman Spectroscopy)システムのための光学系一式を購入し、BOXCARSシステムを構築した。励起光源として用いているNd : YAGレーザーとプローブ光源として用いているDyeレーザーの波長は、それぞれ532nm及び607nmであり、これに適したコーティングを施したレンズ・ミラー等を選定した。さらに、衝撃波生成時における衝撃波管の衝撃及び振動を軽減する目的で、衝撃波管の一部を改良・製作した。本研究の現況及び実績をまとめると以下のようになる。
1)Nd : YAGレーザー(第二高調波532nm)及びDyeレーザー(R640+R610混合607nm)からの出力光の波長及び強度に最適化された光学系一式を選定・購入した。現在、その光学系を配置し、CARSシステムを構築中である。
2)計測で得られるCARS信号から振動・回転温度を算出するために、スペクトルマッチングするためのスペクトル計算プログラムを作成した。分光器のスリット関数など装置固有の定数を導入し、温度の関数として理論式からCARSスペクトルを計算しておき、その計算結果と計測結果をマッチングするためのデータファイルを構築した。
3)本研究で衝撃波の発生に用いる衝撃波管は、自由ピストンの衝突による衝撃及び振動が衝撃波管内を伝わり、観測位置がばらついてしまうことが確認されていた。CARS計測は微小領域で、かつ定点で行われるため、計測対象位置の高精度な同定が重要となる。したがって、本年度は衝撃波管の一部(中圧管)に緩衝部を設けることによってその衝撃を軽減することを目的に改良を行った。
4)なお、上記の計測システムに加えて流れ場全体の可視化用YAGレーザーの購入を計画している。本年度は衝撃波管中圧管に予想以上の予算がかかったためにレーザー発振部を購入し、電源・制御装置は次年度以降に購入する予定となった。
これらの実績については、学会・シンポジウム等で成果発表するには至っていないが、並列して行われている分光測定による振動温度計測は、第23回宇宙技術と科学の国際シンポジウム(島根県松江市、2002年5月)と平成14年度衝撃波シンポジウム(群馬県桐生市、2003年3月)において成果発表を行った。
このようにCARS計測のための準備はほぼ整い、来年度初めより、強い衝撃波背後の振動・回転温度の計測を開始する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Toshihiro Morioka, hironaga Shibuya, Kazuo Maeno: "Spectroscopic measurement of equilibrium radiation behind strong shock wave in gases"ISTS 2002-e-43. 1-6 (2002)

  • [文献書誌] 佐藤久男, 森岡敏博, 前野一夫: "強い衝撃波背後における振動温度計測のための予備研究"平成14年度衝撃波シンポジウム講演論文集(群馬大学工学部,2003年3月). 222-225 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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