研究分担者 |
濱田 邦裕 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40294540)
角 有司 宇宙開発事業団, 高度情報化推進部・ITグループ, 開発部員
野本 敏治 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (80011170)
武市 祥司 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (90291319)
榎澤 誠 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (40011077)
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研究概要 |
平成13年度の研究によって提案された,表現対象の製品を個々の要素=「情報要素」,個々の要素間の関係=「情報要素間関係」,情報要素を構成する「属性」およびその値である「属性値」,複数の属性間の制約である「属性間制約」などを構成要素とする対象モデル(情報モデル),この対象モデルを操作するモデル(操作モデル)を実際にシステム上に表現することを検討した。システム開発言語としてオブジェクト指向プログラミング言語Smalltalkを用いて,積極的にプロトタイピング手法を適用し,提案する概念の曖昧な部分を明確にしていく過程も尊重しながら定義すべきクラスを実装した。 システムでは,設計対象モデルを実体モデルと属性モデルの集合体として表現し,設計者が任意に実体と属性とを組合せ,モデル化が自由に行える支援システムとした。さらに,実体間に存在する関係情報を表現する関係モデルも定義した。 1)属性モデル:「属性」の定義に基づき多くの設計者が共通に意識する設計情報を表現するモデル。属性モデルのみが実体モデルに直接記述することができる。属性モデルには属性値を記述することができ,管理する属性値に応じて振る舞うことが要求される。設計支援システムにおいて利用したい「属性」ごとに属性モデルが定義される。 2)実体モデル:設計対象を構成する部分は何か,「属性」として何が必要か,などの検討により明確にされた「実体」を表現するモデル。属性モデルを直接管理し,さらに実体間の関係モデルが定義されることで「実体」として表現される。実体モデルは属性モデルの組合せで表現され,それ自体は設計情報を持たないので一般化して定義できる。 3)関係モデル:設計対象モデルの「実体」の集合表現を可能とするために,実体モデル間の関係を表現するモデル。関係モデルにより実体モデル間に存在する接続関係や制約関係など様々な関係も表現する。
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