• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

新しい平滑筋収縮制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13307005
研究機関群馬大学

研究代表者

小浜 一弘  群馬大学, 医学部, 教授 (30101116)

研究分担者 熊谷 啓之  群馬大学, 医学部, 助手 (20321945)
中村 彰男  群馬大学, 医学部, 助手 (30282388)
石川 良樹  群馬大学, 医学部, 講師 (20212863)
宮崎 淳一  筑波大学, 生物科学系, 講師 (80229830)
大石 一彦  明治薬科大学, 薬学部, 講師 (80203701)
キーワード平滑筋 / 収縮制御 / ミオシン / ミオシン軽鎖キナーゼ / 遺伝子ノックアウト
研究概要

平滑筋は循環器や消化管などそれ自体で臓器を形成しているほか、血管としてあらゆる臓器の機能に関与している。従って、薬理学一般にとって、平滑筋の収縮とその制御に関する基礎研究はきわめて重要と考えられている。その収縮では、ミオシンとアクチンの相互作用が原動力となるが、まず、ミオシンが活性化されなければならない。ミオシン活性化機序として、ミオシン軽鎖のリン酸化が広く浸透しているが、近年の技術革新により種々のデーターが得られ、(非)リン酸化のままでも収縮の起こりうることが認識されるようになった。これは新しい収縮制御機序の存在することを意味する。これまでにはミオシン軽鎖キナーゼのアクチン結合性とミオシン結合性に由来するNon kinase活性の関与を検討して来たが、本年度はアラキドン酸(AA)のミオシンに対する効果をしらべた。ミオシンを精製して、脱リン酸化の状態でAAを与えるとATPase活性が促進された。予めミオシンをリン酸化させた状態でもAAを与えるとATPaseの上昇が認められることから、アラキドン酸が細胞内でセカンド・メッセンジャーとして働いている可能性を示すことができた。スフインコシール・フォマフォリール・コリン(SPC)平滑筋に与えると収縮が起こり、ミオシン軽鎖のリン酸化を伴っていることが知られている、ところがMAPKの阻害薬SB203580を与えるとミオシン軽鎖のリン酸化レベルには変化が起こらないまま収縮阻害が起こることもわかった。細胞内情報伝達系のスイッチを入れながらする収縮においても「新しい収縮制御機構」が存在することを示すことができた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] W.Iwasaki, H.Sasaki, A.Nakamura, K.Kohama, M.Tanokura: "Metal-free and Ca^<2+>-bound structures of a multi-domain EF-hand protein, CBP40, from the lower eukaryote Physarum polycephalum."Structure. 11. 75-85 (2003)

  • [文献書誌] Y.Gao, K.Kawano, S.Yoshiyama, H.Kawamiti, X.Wang, A.Nakamura, K.Kohama: "Myosin light chain kinae stimulates smooth muscle myosin ATPase activity by binding to the myosin heads without phosphorylating the myosin light chain."Biochem.Biophys.Res.Commun.. 305. 16-21 (2003)

  • [文献書誌] L.Farkas, A.Malnasi-Csizmadia, A.Nakamura, K.Kohama, L.Nyitray: "Localization and characterization of the inhibitory Ca^<2+>-binding site of Physarum polycephalum myosin II."J.Biol.Chem.. 278. 27399-27404 (2003)

  • [文献書誌] S.Kato, E.Aihara, A.Nakamura, H.Xin, H.Matsui, K.Kohama, K.Takeuchi: "Expression of vanilloid receptors in rat gastric epithelial cells : role in cellular protection."Biochem.Pharmacol.. 66. 1115-1121 (2003)

  • [文献書誌] K.Sakamoto, M.Hori, M.Izumi, T.Oka, K.Kohama, H.Ozaki, H.Karaki: "Inhibition of high K^+-induced contraction by the ROCKs inhibitor Y-27632 in vascular smooth muscle : Possible involvement of ROCKs in a signal transduction pathway."J.Pharmacol.Sci.. 92. 56-69 (2003)

  • [文献書誌] R.Ishikawa, T.Sakamoto, T.Ando, S.Higashi-Fujime, K.Kohama: "Polarized actin bundles formed by human fascin-1 : their sliding and disassembly on myosin II and myosin Vin vitro."J.Neurochem.. 87. 676-685 (2003)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2012-10-10  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi