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2001 年度 実績報告書

機能的ゲノム及びプロテオームの体系的発現情報解析に基づく虚血性脳障害の病態解析

研究課題

研究課題/領域番号 13307042
研究機関東京大学

研究代表者

桐野 高明  東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (90126045)

研究分担者 油谷 浩幸  東京大学, 先端科学技術センター・ゲノムサイエンス部門, 教授 (10202657)
豊田 富勝  東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (00251257)
川原 信隆  東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (60214673)
浜窪 隆雄  東京大学, 先端科学技術センター・分子生物医学部門, 助教授 (90198797)
キーワード脳虚血 / 遅発性神経細胞死 / 虚血耐性 / 遺伝子発現情報解析 / プロテオミクス / ストレス蛋白
研究概要

ラット一過性前脳虚血により生じる海馬遅発性神経細胞死(6分虚血)、および同部に短時間(2分)虚血を前処置することによって誘導される虚血耐性現象をモデルとし、その病態を明らかにするために遺伝子発現情報解析を行った。偽手術、2分虚血(耐性モデル)、6分虚血(細胞死モデル)の3群において、虚血再灌流後1時間から48時間まで海馬CA1領域からmRNAを抽出し、約8,000個の遺伝子に対するoligonucleotide array(Genechip)を用いて発現情報を解析した。正常、および偽手術群に比較して2倍以上上昇したものは246個、低下したものは213個で、全体で重複を含め451個であった。これらを階層的クラスター分析の手法を用いて類型化したところ、特徴的時系列変化を示す7型に分類することが可能であった。虚血時間別では、2分虚血で107個(上昇44個、低下71個重複含む)、6分虚血で382個(上昇232個、低下158個重複含む変化を)が変化を示し、虚血時間が長い程遺伝子変化も多かった。機能別では、ストレス蛋白が両群で著明な上昇をしめし、一部の情報伝達系も変化を示した。一方、膜小胞、シナプス放出に関与する遺伝子群は特異的に低下していた。以上の結果は、虚血耐性誘導においての遺伝子発現変化は比較的少ないことを示している。遅発性神経細胞死との関係においては今後の蛋白レベルでの解析が必須と思われる。現在、これらの変化のpathway解析を進めると同時に、2回虚血群での遺伝子発現も解析中である。また、蛋白2次元泳動による蛋白レベルでの解析も進行中であり、技術的再現性もほぼ解決されて次年度以降に本実験を始める予定である。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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