研究課題/領域番号 |
13307053
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
滝川 正春 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20112063)
|
研究分担者 |
山合 友一朗 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (00158057)
久保田 聡 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (90221936)
中西 徹 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (30243463)
小守 壽文 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00252677)
木村 友厚 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (80167379)
|
キーワード | エコジェニン / CTGF / 軟骨 / 骨 / トランスジェニックマウス / cbfal |
研究概要 |
1)エコジェニン/CTGFが肥大軟骨細胞に高発現することから、まず本年度は軟骨マーカーであるXI型コラーゲンの発現ベクターに発現特異性を規定するイントロンカセットを接続したベクターを構築し、軟骨特異的にヒトエコジェニン/CTGFを強制発現するトランスジェニックマウスを作製した。 2)このトランスジェニックマウスは正常マウスに比べ発育が遅く、骨格が矮小であった。また、X線解析の結果、骨密度が低下していることが判明した。 3)本マウスの軟骨でのエコジェニン/CTGFの発現をノーザンブロットで調べると確かにヒトエゴジェニン/CTGFは強制発現されていたが、内在性、即ちマウスのエコジェニン/CTGFの発現は顕著に低下しており、ヒトとマウスのヒトエコジェニン/CTGFの総和は正常マウスとほとんど変わらなかった。 4)同様に、in situ hybridizationでエコジェニン/CTGFの発現を調べたところ、肥大軟骨細胞におけるマウスエコジェニン/CTGFの発現は著明に抑制されていた。 5)cbfalノックアウトマウスでは、軟骨細胞の肥大化が阻害され、エコジェニン/CTGFの発現がみられなくなるが、このノックアウトマウスとエコジェニン/CTGFトランスジェニックマウスを交配すると、軟骨の低形成が部分的に回復した。しかし、完全には回復しなかった。 以上の結果は、マウスに外来性にヒトエコジェニン/CTGFを強制発現させると内在性のエコジェニン/CTGFの発現が低下すること、また、外来性ヒトエコジェニン/CTGFの作用がマウスにおいては内在性マウスエコジェニン/CTGFの作用より弱いため、結果としてエコジェニン/CTGFの作用が抑制され、内軟骨形成が阻害されることを示唆している。
|