研究分担者 |
前田 勝正 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (00117243)
安孫子 宜光 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (70050086)
川浪 雅光 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (10133761)
島内 英俊 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (70187425)
和泉 雄一 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (60159803)
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研究概要 |
1)歯根膜線維芽細胞を無血清培養すると,lamininおよびfibronectin様因子を分泌して,歯肉上皮細胞の走化性を誘導することが明らかとなった。また,この細胞が分泌するlaminin isoformはlaminin-8/9が主で,少量のlaminin-2/4も分泌していることを明らかにした。(大塚吉兵衛) 2)rhBMP-2をビーグル犬の歯根面に直接塗布すると,セメント質様硬組織が形成された。(川浪雅光) 3)ヒト歯肉上皮細胞と線維芽細胞の発現遺伝子のトランスクリプトーム解析を行い,上皮細胞,線維芽細胞でそれぞれの発現量の多い846,844を同定した。変動している遺伝子に関しては一部をリアルタイムPCR等で確認した。(安孫子宜光) 4)フィブロネクチンはインテグリンα5β1を介して,アスコルビン酸によるヒト歯肉線維芽細胞のアルカリホスファターゼの誘導を促進することを証明した。(前田勝正) 5)歯肉上皮細胞をIFN-γ,抗原存在下で共培養すると,T細胞クローンの増殖およびIL-2産生を示したことから,歯肉上皮細胞による免疫応答関与が示された。(和泉雄一) 6)CD14遺伝子導入歯肉線維芽細胞のLPS結合に果たすsCD14の役割を検討したところ,mCD14への結合にも同分子が関与することが明らかとなった。(島内英俊) 7)エムドゲイン処理細胞における速やかなsmad2の核内移行と増殖を抗TGF-β抗体が抑制したことから,その生理活性の一端は含有するTGF-βにより担われていることが判明した。(奥田一博) 8)ラット臼歯抜歯後の組織修復に伴う上皮,結合組織および骨の治癒に伴い,プロテオグリカンとGAGの局在に変動が観察された。(渋谷俊明) 9)IL-1β+TNF-αあるいはアデノシンレセプターアゴニスト刺激により,歯肉上皮細胞のiNOS mRNA発現が誘導されることを明らかにした。(島袋善夫) 10)歯肉線維芽細胞上のMHCクラスII分子は,抗クラスII抗体刺激によってJNK-IIの活性化を介してRANTESを産生することを明らかにした。(西村英紀) 11)CysA誘発性ラット増殖歯肉線維芽細胞のコラーゲンファゴサイトーシス抑制には,α2インテグリンのmRNA発現抑制が関与することが示唆された。(片岡正俊) 12)ヒト歯肉線維芽細胞のIL-1β,IFN-γによって発現促進する膜IL-1αとICAM-1が,typeI IL-lreceptor, LFA-1を介してこれと接触するT細胞を活性化させることを明らかにした。(小林誠)
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