• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

歯周疾患における上皮細胞と線維芽細胞の役割に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 13307061
研究機関日本大学

研究代表者

大塚 吉兵衛  日本大学, 歯学部, 教授 (50059995)

研究分担者 前田 勝正  九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (00117243)
安孫子 宜光  日本大学, 松戸歯学部, 教授 (70050086)
川浪 雅光  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (10133761)
島内 英俊  東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (70187425)
和泉 雄一  鹿児島大学, 歯学部, 教授 (60159803)
キーワード歯周疾患 / 上皮細胞 / 線維芽細胞 / 走化性 / サイトカイン / レセプター / インテグリン / 免疫応答
研究概要

1)歯根膜線維芽細胞を無血清培養すると,lamininおよびfibronectin様因子を分泌して,歯肉上皮細胞の走化性を誘導することが明らかとなった。また,この細胞が分泌するlaminin isoformはlaminin-8/9が主で,少量のlaminin-2/4も分泌していることを明らかにした。(大塚吉兵衛) 2)rhBMP-2をビーグル犬の歯根面に直接塗布すると,セメント質様硬組織が形成された。(川浪雅光) 3)ヒト歯肉上皮細胞と線維芽細胞の発現遺伝子のトランスクリプトーム解析を行い,上皮細胞,線維芽細胞でそれぞれの発現量の多い846,844を同定した。変動している遺伝子に関しては一部をリアルタイムPCR等で確認した。(安孫子宜光) 4)フィブロネクチンはインテグリンα5β1を介して,アスコルビン酸によるヒト歯肉線維芽細胞のアルカリホスファターゼの誘導を促進することを証明した。(前田勝正) 5)歯肉上皮細胞をIFN-γ,抗原存在下で共培養すると,T細胞クローンの増殖およびIL-2産生を示したことから,歯肉上皮細胞による免疫応答関与が示された。(和泉雄一) 6)CD14遺伝子導入歯肉線維芽細胞のLPS結合に果たすsCD14の役割を検討したところ,mCD14への結合にも同分子が関与することが明らかとなった。(島内英俊) 7)エムドゲイン処理細胞における速やかなsmad2の核内移行と増殖を抗TGF-β抗体が抑制したことから,その生理活性の一端は含有するTGF-βにより担われていることが判明した。(奥田一博) 8)ラット臼歯抜歯後の組織修復に伴う上皮,結合組織および骨の治癒に伴い,プロテオグリカンとGAGの局在に変動が観察された。(渋谷俊明) 9)IL-1β+TNF-αあるいはアデノシンレセプターアゴニスト刺激により,歯肉上皮細胞のiNOS mRNA発現が誘導されることを明らかにした。(島袋善夫) 10)歯肉線維芽細胞上のMHCクラスII分子は,抗クラスII抗体刺激によってJNK-IIの活性化を介してRANTESを産生することを明らかにした。(西村英紀) 11)CysA誘発性ラット増殖歯肉線維芽細胞のコラーゲンファゴサイトーシス抑制には,α2インテグリンのmRNA発現抑制が関与することが示唆された。(片岡正俊) 12)ヒト歯肉線維芽細胞のIL-1β,IFN-γによって発現促進する膜IL-1αとICAM-1が,typeI IL-lreceptor, LFA-1を介してこれと接触するT細胞を活性化させることを明らかにした。(小林誠)

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Mitsuhiko Ohshima, Kichibee Otsuka, et al.: "Effects of serum on hepatocyte growth factor secretion and activation by periodontal ligament and gingival fibroblasts"J. Periodontol.. Vol.73 No.5. 473-478 (2002)

  • [文献書誌] Mitsuhiro Ohshima, Kichibee Otsuka, et al.: "Laminin-and fibronectin-like molecules produced by periodontal ligament fibroblasts under serum-free culture are potent chemoattractants for gingival epithelial cells"J. Periodontal Res.. Vol.38 No.2. 175-181 (2003)

  • [文献書誌] Mitsuhiko Ohshima, Kichibee Otsuka, et al.: "Physiologic levels of epidermal growth factor in saliva stimulate cell migration of an oral epithelial cell line, HO-1-N-i"Eur. J. Oral Sci.. Vol.110 No. 2. 130-136 (2002)

  • [文献書誌] S.Kurosawa, M.Ohta, Y.Abiko et al.: "Characterization of rat monoclonal antibodies against human β-defensin-2."Hybridoma and Hybridomics. Vol.22. 359-363 (2002)

  • [文献書誌] T.Kawase, K.Okuda, H.Yoshie, DM.Burns: "Anti-TGF-β antibody blocks enamel matrix derivative-induced up-regulation of p21WAF1/cip1 and prevents its inhibition of human oral epithelial cell proliferation"J. Periodontal Res.. Vol.37 No.4. 255-262 (2002)

  • [文献書誌] S.Murakami, Y.Yoshimura, Y.Shimabukuro, H.Okada, et al.: "Activation of adenosine receptor enhanced iNOS mRNA expression by gingival epithelial cells"J. Dent. Res.. Vol.81 No.4. 236-240 (2002)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi