研究課題/領域番号 |
13307069
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研究機関 | 兵庫県立看護大学 |
研究代表者 |
南 裕子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 教授 (70094753)
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研究分担者 |
水谷 信子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 教授 (20167662)
近田 敬子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 教授 (10115884)
片田 範子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 教授 (80152677)
野並 葉子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 教授 (20254469)
山本 あい子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 教授 (80182608)
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キーワード | 情報通信技術(IT) / 地域ケアシステム / まちの保健室 / 遠隔看護 / 看護相談 |
研究概要 |
本研究の目的は、「まちの保健室」を地域での実践的拠点とし、情報通信技術を活用した地域ケアシステムの提案を行うことである。今年度は実践活動と並行しながら、データの分析・まとめを行った。 IT環境の整備:糖尿病患者に対して無線通信を用いた遠隔看護を実践した結果、ビデオメールのやり取りは、非リアルタイムであっても、常に繋がっているという安心感を与え、関係性の成立に役立った。 老人看護分野:「高齢者もの忘れ看護相談」を実施し、相談者が介護の現状を専門家に語ることで、自らの介護スタイルを見出すプロセスが明らかとなった。また、多様な相談形態を提供する必要性が増したため、独自のホームページを開設し、情報通信技術を用いた双方向性の相談活動の基盤を構築した。 成人看護分野:「血糖が気になる方への看護相談」を拠点とした生活習慣病予防のための支援ネットワークとして、自分の身体を気づかうことが困難である在宅介護者を対象とし「電子メールを用いた看護相談」を試みた。また、訪問看護ステーションのナースには専門看護師による「フットケア技術の提供」を行った。 母性看護分野:「女性のための性やからだの看護相談室」では利用者の相談内容を分析した。女性達は健康に気がかりを持ちながら生活し、その解決策を求めて相談室を利用しており、健康に関して看護者と相談できる機会の必要性が示唆された。また、更年期女性が有する肩こりとほてり症状を主観的・生理学的に明らかにするために調査した。対象者の肩こりやほてりは実に様々であり、生活を含めて全体から捉えケアする必要があることが示唆された。 小児看護分野:インタビュー調査より明らかとなった、慢性疾患・障害を持つ医療的ケアを必要とする子どもと家族のエンパワーメントの状態と、それに繋がる要因を明らかにし、そこから、看護実践への示唆および今後のIT活用の可能性について言及した。 環境看護分野:昨年度は、病院から在宅へと環境移行する療養者の就床及び離床のデータを、ITを活用して継続的に把握した。今年度はそれらを解析し、移行プロセスを示す指標としての可能性を明らかにすると共に、在宅ケアシステム構築に向けたネットワーク化の可能性について検討し、報告書にまとめた。
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