研究課題/領域番号 |
13307070
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎・地域看護学
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研究機関 | 高知女子大学 |
研究代表者 |
野嶋 佐由美 高知女子大学, 看護学部, 教授 (00172792)
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研究分担者 |
鈴木 志津枝 高知女子大学, 看護学部, 教授 (00149709)
高野 順子 愛知医科大学, 看護学部, 教授 (00226804)
高田 早苗 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (50226784)
中野 綾美 高知女子大学, 看護学部, 教授 (90172361)
川上 理子 高知女子大学, 看護学部, 講師 (60305810)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | 倫理的判断 / 臨床的判断 / 抑制時の看護 / 感染看護 |
研究概要 |
本研究では、抑制と感染を取りあげて看護者に倫理的判断と臨床的判断をどのように活用しているかを明らかにする実態調査と行い、ガイドラインを作成した。 抑制に関する看護倫理-アンケート調査に777名の看護師が答えた。この結果から、抑制中に患者の情緒的ケアを「意識的にいつも行っている看護者392人」と「あまり行っていない看護者228人」を比較すると、「尊厳を守ることや安楽を保障することについて責任感」を感じ、「認知能力」「患者への影響」をアセスメントの指標として活用している看護者は情緒的ケアを行っていた。この結果を活用して、「ケア対象者の安全・安楽・尊厳を保証する抑制・身体拘束ケアガイドライン」を作成し、評価をえて洗練化を行った。 感染に関する看護倫理-アンケート調査は、499名からの回答が得られた。隔離に際して個別計画を立てている看護者は335名(67.1%)であり、その内容としては、「隔離の方法・基準」270名(54.1%)、「本人と家族への説明」236名(47.3%)などは多いが、「本人のストレス対処方法やそのアセスメント」は85名(17.0%)と低かった。 隔離している間、「感染予防のための日常生活援助」411名(82.4%)、「隔離による日常生活の制限への対応」331名(66.3%)、「感染兆侯のモニタリング」301名(60.3%)、「患者への情緒的ケア」238名(47.7%)などが常に実施していると報告されていた。 適切な感染管理に必要な条件としては、「医師などの共働者の意識改革」「医師などの共働者との協力・連携体制の確立」406名(81.4%)、「看護職者の意識改革」376名(75.4%)、「看護職者の専門職としての能力の獲得」357名(71.5%)、「現行の感染予防方法の評価システム」「病院における看護教育体制の整備」341名(68.3%)であり、次いで、「看護職者の適正配置」271名(54.3%)、「病院方針の確立」252名(50.5%)、「病院の理念の確立」210名(42.1%)と続いていた。 この結果に基づき、「ケア対象者の安全・安楽・尊厳を保証する感染マネージメントガイドライン」を作成した。
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