研究分担者 |
椿 真智子 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (80236934)
岡島 建 国士舘大学, 文学部, 助教授 (80242791)
中西 僚太郎 千葉大学, 教育学部, 助教授 (70202215)
三木 理史 奈良大学, 文学部, 助教授 (60239209)
関戸 明子 群馬大学, 教育学部, 助教授 (50206629)
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研究概要 |
今年度は4年間継続する本研究課題の実施第2年目であった。資料・分析機器を整備し個別調査等を進めるとともに,我々は,ここまでの研究実績の中間まとめを公開しその評価を広く問い,今後の研究の推進に役立てることを目指し,日本地理学会秋季学術大会(2002年9月:金沢大学)でシンポジウム「近代日本の地域形成-国家・社会・個人-」を開催した。そのオーガナイザーは山根・中西・岡島・椿が務め,本研究組織の全員が報告を行った。シンポジウムは,「I 趣旨説明」,「II 研究報告(第1部農山村・開発空間の地域形成,第2部都市・開発空間の地域形成)」,「III コメント」,「IV 総合討論」,「V 総括」の5部構成であった。各研究報告は異なる事例を扱ってはいたが,近代日本の国士を構成する諸地域が辿った近代化への道筋を記述的・分析的・解釈的に再現し,一定の特質を有する近代的地域(国土空間・社会空間)という「構造」の形成過程への国家・社会・個人(スケールを異にする3主体)の主体的な関与を,具体的に解明した。これらは事例地域の場所や空間スケールがやや偏在し,特に大空間の地域形成という問題への取り組みが手薄ではあったという問題を残したが,今後の歴史地理学的な近代日本における地域形成論」の構築に繋がる成果を残したといえる。 その他,2003年2月に,招聘旅費を使用して中国東北地区在住の研究者2名を招き,「20世紀・中国東北地方の地域変容-自然と社会-」というテーマで国際研究集会を開催した。これによって,いわゆる植民地空間の形成について,多くの知見を得た。
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