研究課題/領域番号 |
13308006
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食生活
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研究機関 | 甲南女子大学 (2002-2003) 奈良女子大学 (2001) |
研究代表者 |
倉賀野 妙子 甲南女子大学, 文学部, 教授 (60186484)
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研究分担者 |
和田 淑子 関東学院大学, 人間環境学部, 教授 (90123207)
西成 勝好 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 教授 (10254426)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | レオ・オプティクス / 分子配向 / 複屈折 / 動的粘弾性挙動 / 熱分析 / 形態変化の画像解析システム / 電子顕微鏡 |
研究概要 |
複屈折を測定する意義は、分子の配向状態に関する情報を得て、力学側定からだけでは到達できない領域までの議論を可能にすることである。多糖類を対象とし、レオオプティックス手法を適用するための装置開発を行った。装置はレオメータ(TA instruments社ARES)及び複屈折測定装置である。まず、温度コントロール及び蒸発防止セルを新たに作成し、次いで、ARESから歪及び応力のシグナルを、複屈折と配向角とを同時に取り込んで処理可能なシステムの構築を行い、セル回転に由来するアーティファクトを数十分の一に抑えることに成功した。また、従来までの定常ずり変形時における流動複屈折だけでなく、周期的な微小変形時の動的な歪及び応力光学係数の測定が可能となった。このシステム構築の成功により、キサンタン、カラギーナン及びシゾフィランの、準希薄及び濃厚領域における基礎物性の評価ができた。いずれも、準希薄領域においては、ずり速度の増加と共に複屈折の増加が観側された。さらに、濃厚領域、特に液晶を形成する濃度及び分子量においては、定常ずり変形を加えている最中及びずり変形を加える回転を止めた後に、各試料に特徴的な複屈折及び配向角の振動が確認された。今後、この挙動を詳しく解析することにより、テクスチャーモディファイヤーの分子間相互作用の解明ができると期待される。 一方、食品の三大成分(タンパク質、デンプン、脂質)混合系モデルとしてビスケットおよびシュー生地を取り上げた。加熱および時間経過に伴う物性変化とその相互作用を、シュー生地はマクロな形態変化と動的粘弾性測定から追跡し、ビスケットは電子顕微鏡観察による微細構造の変化と熱物性などから把握した。タンパク質、デンプンの二成分混合系モデルとして取り上げた米については、動的粘弾性と力学測定から基本物性を明らかにした。
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