研究分担者 |
桑原 雅夫 東京大学, 国際産学共同研究センター, 教授 (50183322)
鹿田 成則 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30094270)
片倉 正彦 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60152675)
吉井 稔雄 高知工科大学, 工学部, 助教授 (90262120)
赤羽 弘和 千葉工業大学, 工学部, 教授 (60184090)
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研究概要 |
自動車の運転者の認知・挙動には様々な場面が想定されるが,本研究では道路における安全性評価・効率性評価(交通容量)に関連した道路線形・道路構造・周辺車両との関係性における速度感,距離感,および案内標識などの視認性を対象とする.こうした運転特性を分析・検討するために,これまで困難とされてきた室内実験手法による実証データの収集を可能とする室内実験システムを確立すること,その場合の実際の道路交通環境下における挙動との違い,相似関係を明確化し,実験結果の評価方法を確立することを目的としている.また,こうした実験による実証的検討を通して,運転者の認知・判断・挙動の特性を「リスク認知」という観点から整理・統合することを試みる. 今年度は,東京都立大学に既設の動景観画像室内実験装置を用いて,実撮影映像による心理実験を行い,視環境特性の比較実験による速度感の形成要因の実証的分析を通して,リスク認知特性を検討した.また動景観画像室内実験装置に新たに3次元模擬視界発生機能を組み込み,コンピュータグラフィックス(CG)をベースとした仮想条件下の実験・計測を可能とする実験システムを開発した.また交通事故が多発しているカーブ道路区間を対象に,道路上の運転者からの模擬視界を生成する3次元CGモデルを作成した.この道路区間を対象として実走行環境下における実際の運転者の認知・判断等の運転挙動を計測する一方で,実撮影映像ベースの実験の場合とCGベースの実験の場合について,本システムを用いた被験者の実験挙動データを収集し,実走行と比較して一定の再現性が得られることを検証した.
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