研究課題/領域番号 |
13309004
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
玉井 哲雄 千葉大学, 工学部, 教授 (80114297)
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研究分担者 |
上原 静 沖縄国際大学, 社会文化学部, 助教授 (40320519)
荻原 眞子 千葉大学, 文学部, 教授 (00129074)
揚村 固 鹿児島県立短期大学, 教授 (70094117)
川本 重雄 京都女子大学, 家政学部, 教授 (40175295)
中川 裕 千葉大学, 文学部, 教授 (50172276)
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キーワード | 竪穴住居 / 擦文住居 / アイヌ住居 / 穴屋 / 貫屋 / ノアジップ / 日本列島南北端 / 民家 |
研究概要 |
本研究は、建築史学、民俗学(文化人類学)、考古学、および関連諸分野の研究者が共同で、日本列島の北と南、さらにその外に広がる地域の住居を取り上げて、その形成過程を中心にした調査研究を行おうとするものである。 3年目最終年度には、中国大陸方面の国外調査を計画していたが、予定していた地域がSARS流行などのために実現因難になったので、それに代わるものとして11月に韓国朝鮮半島東海岸江原道の住居調査を行った。韓国側の民家研究者の協力を得て数棟の建物の実測調査が可能となった。主なものはノアジップと呼ばれる板葺きの住居であるが、意外にも日本列島内の民家類型と規模、平面形式などが類似した例が確認できた。何らかの影響関係が認められるのか、単なる他人の空似なのかは今後慎重に検討しなければならないが、今まで実際にはほとんど行われてこなかった日本列島と韓国朝鮮半島の間での比較検討を、共同で行う可能性ができてきたと考える。 また、国内では9月に日本列島南端の沖縄県伊是名島の民家調査をおこなった。これは穴屋と貫屋という2類型で説明されていた沖縄民家を具体的にあきらかにしようとするもので、実測調査と聞き取りによって、その存在形態と転換の過程が具体的に確認できた。 これらの調査と平行して、3年間の調査研究のまとめをシンポジウムの形で行った。まず8月に旭川市博物館で、北と南の住居形成過程の比較というテーマで研究分担者・協力者だけではなく現地北海道の考古学研究者の参加を求めて議論を行った。さらに12月には北海道開拓記念館において、やはり現地の建築史研究者・考古学研究者の参加を求め、前回旭川では十分に議論できなかった北のオホーツク住居、擦文住居、アイヌ住居に焦点をあてて議論を行った。
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