研究課題/領域番号 |
13309005
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉田 伸之 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (40092374)
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研究分担者 |
近藤 和彦 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (90011387)
鈴木 博之 東京大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00011221)
伊藤 毅 東京大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20168355)
杉森 哲也 放送大学, 教養学部, 助教授 (20226468)
塚田 孝 大阪市立大学, 文学部, 教授 (60126125)
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キーワード | 伝統都市 / 社会=空間構造 / 分節構造 / 身分的周縁 / 市場社会 / 民衆世界 / 首都 / 宗教的要素 |
研究概要 |
本研究は、現代都市の歴史的基層にある伝統都市の形質を、特に社会=空間構造の分節的な特質に着目して、欧米の諸伝統都市を含めて、その類型的な把握を試みようとするものである。3年度目にあたる2003年度は、主軸テーマ「伝統都市の分節構造」、及び副軸テーマ「宗教的要素」の二つを研究課題の設定した。研究実績の概要は以下のようである。 1.2003年7月23〜25日に、連合王国ケンブリッジ大学ニューホール・カレッジにおいて、伝統都市をテーマとするシンポジウムを開催した。「首都」と「描かれた都市」の二つを柱として、7つのセッションで12本(日本側から7本、イギリス側から5本)の報告を得て長時間にわたる議論を行った。 2.2003年11月1〜2日に東京大学大学院工学研究科において「伝統都市の分節構造」と題する公開シンポジウムを開催した。ここでは、吉田伸之による問題提起の後、竹ノ内雅人、伊藤裕久、熊遠報、櫻井真理子、川本重雄、横山伊徳の6氏による報告と伊藤毅、塚田孝両氏のコメントを得て、多数の参加者とともに活発に議論した。その成果の詳細は『年報・都市史研究』12号(山川出版社、2004年10月刊行予定)に掲載する予定である。 3.2004年3月16日に金沢大学において「城下町の近代」と題する公開研究会を開催した。また、この他年度内に公開研究会(都市史研究会主催の形式)を3回開催した。 4.2002年11月に開催したシンポジウムの内容を中心に、前年度の研究成果を『年報・都市史研究』11号「特集・消費の社会=空間史」(山川出版社、2003年10月)に掲載した。 5.本研究課題における役割分担に応じ、各研究分担者・研究協力者において、ひきつづき史料の調査・収集・研究に務めた。特に17世紀の江戸町方研究、江戸の広小路空間の研究、維新期東京市中関係史料の調査・研究、日本橋地区の史料所在調査、江戸や城下町金沢・飯田などを中心とする都市絵図史料の調査と収集・デジタル化などで、成果を上げた。
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