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2004 年度 実績報告書

宇宙ガンマ線観測のためのダイヤモンド・コンプトン・リコイル・テレスコープの開発

研究課題

研究課題/領域番号 13354002
研究機関神奈川大学

研究代表者

柏木 利介  神奈川大学, 工学部, 専任講師 (40202006)

研究分担者 日比野 欣也  神奈川大学, 工学部, 助教授 (80260991)
吉田 賢二  神奈川大学, 工学部, 助手 (90260984)
奥野 祥二  神奈川大学, 工学部, 助手 (90281451)
高島 健  宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・宇宙プラズマ研究系, 助手 (10298193)
キーワードダイヤモンド / 放射線検出器
研究概要

1960年代、天然ダイヤモンドによる放射線検出器の有効性が確かめられたが、良好な素材の入手が困難であるため、この研究はそれ以降行われてこなかった。近年、人工ダイヤモンドが急速に発達し、良好な素材が得られることになり、我々はこのダイヤモンド放射線検出器の開発を再開し研究を行っている。今までに、超高圧合成法による1b型(窒素ドープのイエローダイヤ)、2a型(高純度ダイヤ)、2b型(ボロンドープのブルーダイヤ)、CVD法によるダイヤを試したが、2a型のダイヤモンドを用いた放射線検出器において、Si検出器に匹敵した性能を有していることが確かめられた。Am-241からのアルファ線に入射において15.4keV(FWHM)のエネルギー分解能が得られた。C〜Feまでの高エネルギー重粒子線(〜数100MeV/n)を照射すると付与されるエネルギーロスは入射粒子の原子番号(Z)の2乗に比例した直線が得られた。Fe重粒子を破砕させ、dE x E法を用いて元素弁別を行ったところ、Fe(Z=26)、とMn(Z=25)を弁別して測定することに成功した。ダイヤモンドはZが小さいため、コンプトン効果を起こしやすく〜10keV程度までの低エネルギーガンマ線までコンプトンリコイル検出器として有効であると理論的に考えられていたが、実際にAm-241からの60keVのガンマ線においてコンプトン効果を確かめることができ、その有効性が確かめられた。これらの良好な結果を得ることができたのは、ダイヤモンドを従来の様に絶縁物として扱うのではなく、半導体として扱い、ショットキー電極、オーミック電極を着けることで達成された物である。特にこの電極が生成できたことで、従来問題となっていたポーラリゼーション効果(放射線を照射すると波高値が減少する効果)が全く無くなったことも大きな成果である。現在、様々な論文を投稿中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Investigation of Basic Characteristics of Synthetic Diamond Radiation Detectors

    • 著者名/発表者名
      T.Kashiwagi., et al.
    • 雑誌名

      IEEE TNS (発表予定)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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