研究課題/領域番号 |
13355001
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
平山 秀樹 独立行政法人理化学研究所, 極微デバイス工学研究室, 先任研究員 (70270593)
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研究分担者 |
田 昭治 (株)片桐エンジニアリング, 技術開発部, 部長
吉田 博 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (30133929)
川崎 宏治 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (10234056)
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キーワード | コドーピング / 交互供給成長法 / 有機金属気相成長法 / III族窒化物半導体 / 紫外LED / 紫外半導体レーザ |
研究概要 |
本研究では、ワイドバンドギャップ材料の高濃度p型化を実現するために、交互供給コドーピング法の確立とその優位性ならびに限界を、III族窒化物半導体を用いて実証することを目的とする。本方法によるコドーピングの形成機構を明らかにし、それを基にコドーピングに適した結晶成長炉を開発する。その結果を用いて本方法をワイドバンドギャップAlGaN系半導体に適用し、ワイドバンドギャップ高濃度P型AlGaNの実現を試みる。また、Alの含有量がどこまで多くできるか実証し、それを用いて深紫外発光素子の実現を試みることを目標とする。 平成15年度では、交互ガス供給法をMOCVD(有機金属気成長法)に適用し、ワイドバンドギャップAlGaN材料のP型化の実現を試みた。まず、アンモニアとGa,Mg,Siの材料ガスの交互供給を行うことにより、p-GaNを形成した。その結果、通常の連続ガスフローを用いた場合よりも高いホール濃度を実現した。MgとSiのコドープをGaNに行うことによりさらに高いホール濃度を実現し、交互ガス供給法、コドープが高いホール濃度を得るために有効であることを明らかにした。さらに、交互供給を用いることにより、Al組成が50%以上のワイドバンドギャップAlGaNにおいて、通常の成長よりも高品質な結晶成長が可能であることを明らかにした。この方法をもちいて高Al組成p型AlGaNを形成した結果、Al組成53%においてAlGaN結晶のp型化を初めて実現した。高Al組成p型AlGaNを用いて、InAlGaN深紫外LEDを作製し、308nmのシングルピーク発光を実現し、サブミリワット出力を得た。
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