研究課題/領域番号 |
13355003
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
表面界面物性
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
尾浦 憲治郎 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60029288)
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研究分担者 |
本多 信一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90324821)
片山 光浩 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70185817)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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キーワード | カーボンナノチューブ / 自己組織化触媒金属微粒子 / 化学気相成長法 / 成長機構 / 形態制御 / 配向性 / 結晶性 / 電界電子放出特性 |
研究概要 |
カーボンナノチューブ(CNT)の作製に関しては、化学気相成長法(CVD)をはじめとして、様々な手法(レーザーアブレーション、アーク法等)が報告されている。これまでに触媒微粒子と加熱による微粒子の融解がCNTの成長に重要であると提案されている。しかし、触媒微粒子制御が十分なされていないために、CNTの成長メカニズムは、良く分かっていないのが現状である。そこで、本研究では、水素誘起金属クラスターを触媒金属とし、制御された触媒金属(結晶性、形状、方位等が制御されている)を用いてCNTを成長させ、CNTの形成メカニズムを解明することを目的とした。特筆すべき結果として、以下のような新しい事実が得られた。 (1)自己組織化触媒金属微粒子をCNTの成長核としてCVD法を用いてCNTを作製した。成長条件を最適化することにより、基板に対して水平方向と、垂直方向に制御してCNTを成長させることに成功した。さらに、CVD法にプラズマをアシストすることにより、垂直方向への配向性を大きく改善できることを見出した。 (2)自己組織化触媒金属微粒子を用いて作製されたランダム配向CNTと垂直配向CNTの形態を調べた。透過電子型電子顕微鏡(TEM)を用いた構造解析により、自己組織化金属微粒子の形状がCNTの配向性・内部構造に大きく影響している成長機構が提案された。また、ランダム配向CNTが垂直配向CNTよりも優れた電界電子放出(FE)特性を示した。FE特性を解析した結果、CNT表面の結晶性がFE特性に大きく影響していることが示唆された。
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