研究課題/領域番号 |
13355006
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
三好 隆志 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00002048)
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研究分担者 |
高橋 哲 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30283724)
島田 尚一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20029317)
高谷 裕浩 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70243178)
木村 景一 ソニー(株), マイクロデバイスセンター, 主任研究員
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キーワード | 光放射圧 / ナノテクノロジー / 研磨加工 / CMP / 平坦化 / レーザトラップ / シリコンウエハ / 半導体 |
研究概要 |
シリコンウエハ表面の凹凸の平坦化を目的として、凹部にレーザ照射によりスラリー中の微粒子を集積させ、ポリシング時にそれを利用して平坦化を可能にするLAFP法(Laser Aggrigation Filling-up and Polishing Method)を考案し、その可能性確認の基礎実験を行い、以下のような研究成果を得ることができた。 (1)スラリー中に置いたシリコンウエハ表面にレーザ光を照射し走査することにより、レーザビーム径とほぼ等しい約2μmの幅を持つ集積痕を形成することができた。この集積痕高さはレーザ出力の増加にともない直線的に大きくなり、出力100-200mWで高さ約300-1000nmの集積痕を形成する。 (2)シリコンウエハ表面に形成した集積痕をポリシングすると、当初は集積痕頂部がポリシングされるが、集積痕高さが低下するにしたがい集積痕周辺が局所的に除去される現象が発生する。これは、集積した微粒子がポリシングにより崩壊し、集積痕周辺部において砥粒集中度が局所的に上昇し、材料除去速度が高くなるためであると考えられる。 (3)シリコンウエハ表面にFIB加工によりトレンチ(深さ120nm、幅2μm)を形成し、その底部にレーザ照射を行なって集積痕を形成した後、ポリシングを行った。その結果、集積痕はトレンチ部を埋め立て、それにより凹部と凸部はほぼ同一面となってポリシングされ、最終的にトレンチ形状の影響を受けないnmスケールの平坦化ポリシングの可能性を確認した。なお、集積痕を形成しない場合のポリシングでは、約9nmの凹面形状が残留し、平坦化は困難であることが確認された。
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