研究分担者 |
小杉 佐内 住友金属工業(株), エネルギーエンジニアリング技術部, 部長
土屋 活美 同志社大学, 工学部・化学工学科, 教授 (00227430)
梶島 岳夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30185772)
武石 芳明 住友金属工業(株), 総合技術研究所, 室長
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研究概要 |
(1)気泡乱流のローカルスケールとグローバルスケールとの関係を独自開発のPIVおよびPTVにより明らかにした.さらに,各スケールにおける気泡溶解(物質移動)と液相運動との関係を明らかにして,CO2気泡の溶解を制御する手法を考案した. (2)上記に平成13年,14年度の研究成果(気泡乱流の大規模構造)を加え,GLAD(Gas Lift Advanced Dissolution)システム内の複雑流動をモデル化しかつその特性が無次元数により表わされることを示した.さらに200mスケールの実験結果を基に実機スケールのGLADシステムの特性を予測する手法を開発した. (3)実験に使用してきた光ファイバープローブによる気泡計測システム(4-Tip Optical-fiber Probe : F-TOP)が製品化・事業化されて,企業から販売されることとなった.なお,本事業は経済産業省地域新生コンソーシアム事業として推進・継続されている.アミン吸収法による二酸化炭素の分離・回収システムへの利用,原子力発電におけるリアクター内の流動計測・制御への利用が進められている. (4)気泡乱流に制御に関しては,気泡を球形粒子で簡略化した直接数値シミュレーションにより,気泡後流を介した大規模クラスターの再現が可能な数値実験法を構築した.さらに,大規模装置の実用的な解析方法であるLES(Large-eddy simulation)として,上述の気泡群による乱流変調を考慮できる新しい1方程式型ダイナミックモデルを提案した. (5)ルミノール反応を利用して物質移動を可視化する手法を確立し,気泡から液相への物質移動のメカニズム,液相運動との関係を明らかにした.気泡界面運動との関係を考察し,気泡溶解のモデルを構築した.
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